Windows Latestは2026年9月28日(現地時間)、「Five things Windows 11 quietly keeps about you, and which ones actually matter」において、Windows 11が削除した写真のサムネイルを保存し続ける理由と削除手順を解説した。
きっかけとなったのはXユーザーの@Ayzacoder氏の投稿だ。同氏は、Windows 11が削除したすべての写真のサムネイルを「thumbcache_256.db」に保存しており、フォレンジック調査で抽出できると主張した。この投稿は約2日間で170万回以上閲覧され、一部のユーザーからWindows Latestに問い合わせが寄せられたという。
これを受けてWindows Latestが検証したところ、投稿には正しい部分があるものの、「これまで削除したすべての写真のサムネイルが保存される」という説明は正確ではないと指摘した。また、サムネイルをキャッシュする仕組みはWindows特有のものではなく、Linuxを含む他のオペレーティングシステムにも存在すると説明している。
Windowsが保存するサムネイルの概要
Windowsにはサムネイルのキャッシュ機能がある。エクスプローラーで画像を一覧表示する際、毎回プレビュー画像を生成すると表示に時間がかかるため、Windowsは表示を高速化する目的で縮小画像をキャッシュしている。
Windows Vistaでは集約型のキャッシュ機構が導入され、ユーザーごとの所定の場所にサムネイルキャッシュを保存する形式となった。
この仕組みはWindows 11にも引き継がれており、「%LOCALAPPDATA%\Microsoft\Windows\Explorer」に保存されている。ファイルは単一ではなく、thumbcache_32.db、thumbcache_96.db、thumbcache_256.db、thumbcache_1024.dbなど、サイズごとに分けて管理される。
これらはサムネイルを格納するデータベースファイルであり、通常の画像ファイルのように直接開いて画像を表示することはできない。
MicrosoftのRaymond Chen氏は2016年、画像ファイルを作成またはコピーしただけではサムネイルは作られず、エクスプローラーなどが縮小画像を表示した場合にキャッシュが生成されると説明している(参考:「Can a server-side Web application trigger the creation of thumbs.db files? - The Old New Thing」)。
つまり「すべての写真」が対象ではなく、縮小画像の表示が要求された画像がサムネイルとしてキャッシュされる。サムネイルキャッシュは元画像とは別に管理されるため、元画像を削除した後もキャッシュに残ることがある。
保存されたサムネイルを削除する
Windows Latestが紹介しているサムネイルの削除手順は次のとおり。
- ショートカットキー「Win+R」を入力して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを表示する
- コマンド「cleanmgr」を入力して「OK」をクリックする
- ディスククリーンアップが起動し、削除可能なファイルの検出を開始するので完了まで待機する
- 「削除するファイル」の一覧から「縮小表示」のみチェックし、それ以外のチェックをはずす
- 「OK」をクリックし、確認ダイアログの「ファイルの削除」をクリックする
- クリーンアップが開始され、完了すると自動的にアプリが終了する
サムネイルの作成を停止する
サムネイルの作成はポリシーで管理できる。Homeエディションは対象外だが、Windows 11 Pro、Enterprise、Educationのユーザーはグループポリシーからサムネイルキャッシュを停止できる。手順は次のとおり。
- ショートカットキー「Win+R」を入力して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを表示する
- コマンド「gpedit.msc」を入力して「OK」をクリックする
- グループポリシーエディターが起動するので、「ユーザーの構成」→「管理用テンプレート」→「Windowsコンポーネント」→「エクスプローラー」に移動する
- 右側の一覧から「縮小表示の画像のキャッシュをオフにする」を探し出してダブルクリックする
- 「有効」をチェックして、「OK」をクリックする
- グループポリシーエディターを終了する
これでサムネイルのキャッシュが無効になる。この作業後、前述の削除手順を実施することで、既存のサムネイルキャッシュも削除できる。
個人で利用するWindowsデバイスの場合、この設定を行うメリットは低い。一方、サムネイルは誰でもアクセスできるという問題があることから、複数人でデバイスを共有する場合に本ポリシーの利用が推奨される。
なお、Homeエディションのユーザー向けにWindows Latestは代替策を提案している。エクスプローラーのオプションを開き、「表示」タブをクリック→「常にアイコンを表示し、縮小版は表示しない」をチェックする。これにより、エクスプローラーでサムネイルを表示しないようにできる。
サムネイル以外の履歴はどうなのか
問題を提起した@Ayzacoder氏の投稿では、サムネイル以外にも複数の履歴とその削除手順を解説している。Windows Latestは、これらの履歴の多くは永続的に保存されるものではなく、基本的に削除する必要はないと説明している。
Windows Latestは、ログイン後にWi-Fiパスワードを表示できるのはWindowsに限った仕様ではなく、Androidなどでも採用されていると説明。この点について過度に不安視する必要はないとの見方を示している。