
『進取の精神』─。生成AI(人工知能)関連で注目されるフジクラの光ファイバーケーブルが人気を呼ぶ。
住友電気工業、古河電気工業と並ぶ〝電線御三家〟だが、売上高ではトップの住友電工(2026年3月期は5兆1101億円)と比べて、フジクラは1兆1823億円と4分の1以下である。株式市場の評価、つまりフジクラの時価総額は約7兆5551億円(6月12日時点)。対する住友電工は8兆7045億円(ちなみに、古河電工の時価総額は約2兆9743億円)。
一時期、フジクラの時価総額は約10兆円を付けて住友電工を抜いていた。これは、フジクラの光ファイバーを使ったケーブルが生成AI用途でのデータセンター向けに重宝がられているからである。
社長・岡田直樹氏は研究開発畑の出身。2022年春、社長に抜擢されたが、その2年前には同社は経営苦境にあえいでいた。
しかし、〝技術のフジクラ〟と言われる同社にあって、地道に光ファイバーケーブルの開発に成功。内外のライバル・他社の先を行く技術開発で市場の評価を得た。
「良いものが出来ると、怏々にして一人よがりになりがち。お客様と対話を繰り返し、お客様の心に響くものを提供し続けることが大事だと思っています」と岡田さん。
地道に、自分たちの使命を果たし続ける。基本軸のしっかりした企業経営は強い。