
〝EDLP〟を標榜
「町で暮らしている皆様の日常にとって必要なものを、いつでも、お求めやすい価格で提供していく。グループの様々なノウハウや知見をつぎ込みながら、お求めやすい価格と品揃えを実現していきたい」
こう語るのは、ローソン常務執行役員で営業本部長の加藤道夫氏。
止まらない物価高の中で、PB開発をテコに商品の〝値決め〟に悩むイオン
ローソンが新業態店舗『Lミニマート』をオープンした。コンビニのような小さな店舗だが、首都圏型の小型スーパーという位置づけだ。野菜や肉などの生鮮食品をはじめ、卵や豆腐、牛乳といった日配品、冷凍食品などを販売。昨今の物価高を背景に高まる、消費者の節約志向に対応する考えだ。
同社が新業態店舗をオープンさせたのは、消費者のライフスタイルの変化に対応しようという狙いがある。
コロナ禍でテレワークなどが普及し、一時は地方移住や郊外の食品スーパーに注目が集まった。しかし、コロナが収束すると徐々に都心部への回帰が始まり、首都圏への人口集中が再開。しかも、東京都に住む全世帯の半数超はすでに単身者となっており、消費者の中には「短時間で必要な分だけを購入したい」というニーズが高まっているという。
1号店の『Lミニマート小平仲町店』(東京・小平市)は、青果や精肉、日配商品などのデイリー商品を、同社の低価格業態店舗『ローソンストア100』の標準店舗の1.5倍以上の品揃えに拡大。その分、お菓子や日用品などの常温商品の売り場を8割強に留めている。
通常のコンビニとは違い、店舗内のサービスも極力絞り込んだ。例えば、この店舗ではコピー機を設置せず、公共料金の収納代行なども行わない。従業員の制服もユニフォームではなく、エプロンだけにしてクリーニング代を削減。極力、自社で可能な限りコストを削減し、その分を商品の品揃えと価格に振り向ける方針だ。
税込み価格で、豆腐が53円、もやしは30円、納豆は96円……。店内には〝EDLP(エブリデイ・ロー・プライス=毎日安い)〟を標榜する低価格の商品が並ぶ。この他、タマネギやニンジンなどの定番野菜も108円で販売されていた。
「単身者をターゲットにしていることから冷凍食品を増やしたり、利便性を追求するコンビニは一人でも食べやすいよう小分けにした商品や使い切りサイズの商品が多いが、Lミニマートは大袋とか大容量のものの品揃えにも対応している」(ローソン商品本部 新業態推進チーム リーダーの石井貴志氏)
今後、6月には東京・板橋、神奈川・平塚に順次、Lミニマートを出店する予定。ただ、小平の1号店を含めた3店舗はまだ実証実験という位置づけ。
加藤氏は「実証実験なので、まだLミニマートとしての完成形ではない。日々のお客様の声や購買行動、品揃えを検証して、ローソングループ全体として成長・発展していけるようにしたい」と話す。
求められるのは必要な時に必要な量だけを買える店
物価上昇が止まらない。中東情勢の混乱に伴う原油価格の上昇もあり、あらゆる原材料価格や物流コストが高騰している。
厚生労働省の調査では、2025年度の物価変動の影響を除いた実質賃金は4年連続マイナス。物価高に賃上げが追い付いていないのが実情だ。
近年は……。