【 経営写 】GARDE社長・室 賢治 「ラグジュアリーブランドをはじめとした世界中の企業に貢献し 『デザイン・コンサルティングファーム』として成長し続ける」

事業の「川上」からソリューションを提供 

 当社は2025年に40周年を迎えた「デザイン・コンサルティングファーム」です。創業以来、経営理念として「創造力で世界の人々を豊かにする」を掲げています。世界3大ファッションコングロマリットの主要ラグジュアリーブランドをはじめ、外資系グローバル企業のオフィス、ホテル、百貨店全館のコンセプトや空間デザインを手掛けてきた実績を持ち日本に進出しているラグジュアリーブランド約130のうち、90以上が当社のお客様です。 

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 現在進めている中期経営計画の一つに「ウェルビーイング経営」を掲げています。当社で働く多様な人材が中長期的に活躍できるよう、給与水準を含めた人事制度の高度化に加え、キャリアパスの整備や育成に向けた研修の充実にも取り組んでいます。 

 創業して3年後にはイタリア・ミラノに進出するなど早くからグローバル化を志向し、現在世界11カ国に拠点を構えています。北米、欧州、ASEAN(東南アジア諸国連合)と開拓してきましたが、現在は、インドへの進出にポテンシャルを感じています。 

 常に「技術革新」を進めて磨き続けることが、世界のラグジュアリーブランド、日本の大手デベロッパーと仕事をする上で大事になります。図面の3D化、AIの活用、DXシステム構築なども進めてきました。 

 また、企業のサステナビリティパフォーマンスを評価するフランス・パリに拠点を置く国際的な機関「エコバディス」で「シルバー」を獲得しています。非常に厳しい審査で知られていますが、この評価は世界のラグジュアリーブランドと仕事をする上で大きなプラスとなっています。 

 我々は単に設計やデザインを手掛けるだけでなく、土地を見つけ、企画をし、その企画に合ったパートナーのマッチングをし、戦略立案を支援するといった形で、事業の「川上」から入って一気通貫でソリューションを提供できることに強みがあります。これらは一流企業の経営層とのネットワークがあるからこそ、できることです。

 

「情緒的経営価値」で顧客の事業戦略に貢献

 

 近年、私が提唱しているのが、「情緒的経営価値」です。経営効率化やコスト削減で利益を生み出すという経営では、お客様が満足するようなオリジナリティのある仕事はできないと考えています。 

 お客様が訪れた時に心を躍らせるような、数値化できない体験価値を、経営資源へと転換できることが我々の強みであり、クライアントの皆様からご評価をいただいています。 

 企業経営、事業戦略に貢献することで、我々のブランド価値、デザイン価値が高まり、社員の誇りが醸成され、結果として収益につながるという考え方です。この循環を生み出すことが重要です。 

 直近でもフィリピンで日本の大手デベロッパーの開発案件に、中国の老舗百貨店のリニューアル、京都の文化財物件のリニューアルと、国内外で多くの仕事に取り組んでいます。 

 また、新規事業として25年1月にアートの最先端・ニューヨークのチェルシー地区に、日本、アジアのアーティストとの架け橋となるアートギャラリーを開業した他、東京本社内のアートギャラリーをリニューアルするなど、アーティスト支援を行っています。「デジタル美術館」の開発を始めとするデジタルマーケティング事業、地方創生事業など、デザインにとどまらない事業展開が、我々の大きな特徴となっているのです。

PROFILE:むろ・けんじ 2015年にGARDEに入社。16年から香港駐在を経験。22年1月に現職に就任し、ラグジュアリーブランドの店舗や国内外のホテル、オフィス、大型商業施設の全館デザインを手掛けるBtoBカンパニーGARDEの成長をけん引。