Neowinは5月29日(現地時間)、「Microsoft just made it possible to use VS Code completely offline with local AI」において、MicrosoftがVisual Studio Code(VS Code)の最新版「1.122」でローカルAIモデルのオフライン利用を大きく前進させたと報じた。

  • VS Code 1.122のAIモデル選択画面。GitHub認証なしでローカルAIモデルを利用できるようになった 出典:Microsoft

    VS Code 1.122のAIモデル選択画面。GitHub認証なしでローカルAIモデルを利用できるようになった 出典:Microsoft

BYOKで独自モデルを利用可能

Microsoftが5月28日にリリースしたVS Code 1.122.1では、AnthropicおよびOpenAIモデル向けに1Mのコンテキストウィンドウをサポートするなど、AIエージェントのエクスペリエンスの向上に力を入れているが、その中でも注目すべきアップデートがBYOK(Bring Your Own Key)機能の更新だ。

BYOKは、独自の言語モデルのAPIキーを使用することで、他のプロバイダーのモデルを使用したり、モデルをローカルで実行したりできる機能だ。組み込みモデルとして利用できないモデルを使いたい場合や、モデルのホスティングを制御したい場合に活用できる。

ただし、従来はこの機能を使用して独自のモデルのAPIキーを設定しても、利用開始時にGitHubアカウントによる認証が必要だった。そのため、セキュリティの厳しい組織や、飛行機での移動中など、外部ネットワークに接続できない環境では利用できないという制限があった。

GitHub認証不要で完全オフライン利用が可能に

VS Code 1.122ではその制約が解消され、GitHubアカウントでの認証なしで、独自の言語モデルによるチャットや各種AIツールの利用、MCP(Model Context Protocol)サーバへの接続などが行えるようになった。

最大のポイントは、ローカル環境で動作するAIモデルと連携する価値が高まったことだ。BYOKでOllamaなどのローカルのAIモデルを利用している場合でも、これまではGitHubアカウントの認証のためにネットワーク接続が不可欠だった。しかしVS Code 1.122以降では、外部ネットワークから完全に隔離された環境でも、ローカルのモデルを使ってAI支援機能を利用できるわけだ。

Microsoftは、今回の変更によって、完全にオフラインのAI開発ワークフローが実現可能になったと説明している。一方で、オフラインAI環境を構築するにはPCに十分な計算リソースが必要となる。また、クラウド型AIと比べればモデルの性能や機能が劣る点にも注意が必要だ。それでも、機密性を優先する組織にとっては、データを外部へ送信せずにAI支援開発を実現できる意義は大きい。

VS Code 1.122におけるその他の新機能や変更点については次のリリースノートにまとめられている。