サイボウズは5月15日、日本エンジニアリングの「kintone(キントーン)」活用事例について発表した。日本エンジニアリングはクラウドサービス「kintone」を活用した原価管理システムを構築し、工事納期の30%を短縮した。これにより年間4000万円の工事原価を削減したほか、年間5000時間の残業時間を削減したという。

  • kintone導入による原価管理の改善変化

    kintone導入による原価管理の改善変化

現場では原価管理が限界に

建設業の現場では収支管理の"どんぶり勘定"により、赤字が発覚するのは完工後というケースが多く、収益管理の可視化は多くの企業にとって課題となっている。

日本エンジニアリングは、専門工事から高度なプラントエンジニアリングまで手掛ける建設・エンジニアリング企業。同社もこうした課題を抱えていたことから、確実な利益創出のために収支管理を徹底。表計算ソフトを用いて収支管理を運用していた。

しかし、バージョン管理の煩雑さによる手戻りが発生し、担当者の残業が常態化していたという。現場の疲労は離職にもつながり、業務負荷と正確な原価管理が急務となっていた。さらに、不要な発注を抑制する仕組みの整備も求められており、柔軟なシステム設計と会計連携の必要性が高まっていた。

自社の業務フローと柔軟に合わせられる、kintoneを選択

こうした状況の中、同社はまず建設業界向けのパッケージ型基幹システムの導入を検討開始した。しかし、既存の業務フローをパッケージの仕様に合わせることが難しく、「自分たちの業務フローにあったシステムの開発が必要」と判断し、システムの見直しを進めた。

「会計システムと連携し、入力した原価データを仕訳まで含めて一気通貫で扱えること」を要件として掲げ、会計を含む他システムと連携できるローコードツールのkintoneを選択。

自社の業務フローに合わせたシステムを形にできる柔軟性に加え、変更履歴の管理や権限設定、申請・承認フローといった統制の仕組みを実装できる点も同社の課題に合っていた。

kintoneの導入と構築には、建設業務を理解するペパコミが伴走支援。原価管理のフローを共有し、約3カ月という短期間でkintoneを用いた原価管理システムを構築したとのことだ。