ispaceが開発中の月着陸船の推進薬供給系に、電動ポンプ式の適用を検討することで、同社と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が契約締結。航行中の電力使用を抑えつつ、推進系全体の軽量化をねらう。
今回、ispaceとJAXAが締結したのは、「電動ポンプを用いた月着陸用推進系のリソース最適化検討」に関する契約。ispaceでは「JAXAがこれまで研究を進めてきた電動ポンプ技術の適用可能性を広げ、日本の宇宙開発における成果の最大化に寄与する」としている。
従来、探査機や人工衛星の多くは、推進薬タンクを高圧に維持し、その圧力でエンジンへ推進薬を供給する「タンク加圧方式」を採用してきた。この方式は、高圧に耐えるためにタンクの肉厚化が必要となるため、タンク重量が増加するという課題がある。ispaceが現在開発中の月着陸船「シリーズ3ランダー(仮称)」のように、宇宙機が比較的大型となるケースでは、同方式の適用は難しいとのこと。
そこで両者は、月着陸船の推進薬供給系に「電動ポンプ式」を適用することで、航行中の電力使用の増加を最小限に抑えながら、推進系全体の軽量化を追求するための最適化検討を共同で実施することにした。その結果を踏まえ、月着陸船の性能向上に寄与する電動ポンプの機能や性能について評価を行っていく。
