
技術を提供、 今後の拡張余地も大きく
「東日本・西日本製鉄所に次ぐ、第3の一貫製鉄所をインドにつくる」─こう話すのは、JFEスチール副社長の小川博之氏。
12月3日、JFEスチール(広瀬政之社長)は提携相手であるインド鉄鋼大手・JSWスチールと合弁で、インドで一貫製鉄所の運営に乗り出すことを発表した。出資比率は50%、出資額は約2700億円。
出資対象会社は、JSWの子会社である「Bhushan Power &Steel Limited(BPSL)」。同社はインド・オディシャ州で、年産450万トンの生産能力を持つ製鉄所を運営。JFEの参画で、2030年までに年1000万トンへの拡張を目指すことに加え、「1500万トン規模への拡張も視野に入れている」(小川氏)
JFEがインドでの製鉄所運営に乗り出した背景には同国の成長性がある。インドの鉄鋼市場の内需は年8%という高成長。その市場でBPSLは自社で鉱山を保有しており、安価な調達が見込めるという優位性を持つ。また、製鉄所周辺には土地があり、拡張余地がある。この製鉄所にJFEの技術力を提供することで、質量両面での成長を目指したい考え。
JFEは中期経営計画の柱の1つとして「海外成長地域でのインサイダー型事業拡大による成長」を掲げてきた。今回、2010年以来の提携相手であるJSWとの関係によって既にある設備や顧客を生かす「ブラウンフィールド」案件を手に入れることができる。
日本製鉄がUSスチールを買収、アルセロール・ミタルと合弁でインド市場を攻略する中、JFEも現地パートナーとの連携で対抗する。