日本IBMは12月16日、半導体製造プロセスの基幹システム「IBM IndustryView for Semiconductor Standard(以下、SiView Standard)」を、Rapidus(ラピダス)の半導体製造拠点である「IIM-1」(北海道千歳市)に導入し、2025年4月より稼働を開始したことを発表した。これにより、最先端の半導体製造における生産性向上と品質管理の高度化を実現し、Rapidusが目標として掲げている国内初の2nmプロセス・ロジック半導体の量産開始に向けた技術基盤を支える考えだ。

製造装置導入の概要

SiView Standardは、1980年代に滋賀県のIBM野洲工場で活用された自社用ソリューションを起源とし、約30年にわたり国内外の半導体工場への展開実績を有する製造実行システム(MES:Manufacturing Execution System)。装置・搬送機器の制御、大規模データの収集・処理、工程の統合管理など、多岐にわたるコンポーネントで構成され、工場の自動化、高効率運用、稼働率向上を実現するという。

両社は2022年12月に、IBMの2nm半導体技術を大量生産が可能なレベルまで進化させるための契約を締結。Rapidusの協力のもと高速シミュレータをはじめ、SiView Standardが備える装置インテグレーションアプリケーション「Multi-threaded Machine Supervisory Program」やワークフロー基盤「SiView Sense and Respond」のほか、装置保全を実現する資産管理ソリューションまでを広く適用し、工場運用を支えている。

また、これらの複数モジュールを活用・連動させることで、迅速なフルオートメーション運用(ロット・ディスパッチングから自動搬送および半導体装置での着工・完工の完全自動化運用)を実現したという。

さらに、IIM-1建設前にデジタルツイン技術で実装した仮想ファブ上での能力検証が出来たことで、短期間での実装・立ち上げを可能とした。これらのRapidusとの協業による一連の取り組みが、Rapidusのパイロット生産を支え、現在は2nm評価用チップの生産をサポートしている。