imecが中東に研究開発拠点を開設
imecが中東のカタールに研究開発拠点を設立する計画を発表した。同拠点は、カタール政府投資促進庁傘下の投資促進機関であるInvest Catarとカタール研究・開発・イノベーション評議会(QRDI)の支援を受け、カタールの最先端インフラを活用してイノベーションと技術主導の成長を推進するとともに、湾岸諸国全体にimecの拠点を拡大するための地域ハブとしての役割を担うものになるという。
中東各国における将来の産業としての半導体への注目を踏まえた取り組みで、研究開発拠点はカタール科学技術パーク(QSTP)に設置され、2026年初頭より稼働する見通し。主にデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速と、imecのチップ設計に関する専門知識を活用した産業サービス事業で、さまざまな半導体技術を産業界に提供する「IC-Link」をカタールおよび中東諸国全域に展開することに注力するという。
具体的には、シリコンフォトニクス、3D IC、シリコンインターポーザーといった新興技術に不可欠な設計ツール(プロセス設計キット:PDK)の開発を支援するほか、革新的な設計ワークフローや、ASIC開発における生成AIおよびAIエージェントの活用についても検討するとしている。また、インフラを最適化する高度なAIソリューションの開発と、持続可能な社会に向けたアプリケーションをターゲットとしたディープテックイノベーションにも注力するとしている。
さらに大学、大企業、スタートアップなどと連携し、開発プログラム、インターンシップ、博士課程への取り組みを通じた半導体人材育成も進め、同地域における半導体人材パイプライン構築も目指すとする。そうした取り組みを活性化させるために2030年までに従業員数を100人に増やすとのことで、職務には研究開発や研究エンジニアリングのほか現場管理やサポート職なども含まれるとする。
世界各地に研究開発拠点を有するimec
imecはベルギー本社の研究開発拠点のほか、オランダには医療と農業分野の研究を行うワンプラネットセンター、およびセンサ技術を用いて社会的課題と取り組むホルストセンターを有している。また、ASMLの本社キャンパスには、高NA EUVリソグラフィプロセスの開発を担うimec-ASML High-NA Labも有している。
そのほか、英ケンブリッジには半導体設計研究と実用化に重点を置いた研究拠点を、ドイツには自動車向けチップレット技術の共同研究プログラム(ACP)の一環として「Advanced Chip Design Accelerator(ACDA)研究所」を有しているほか、イタリアでは、高度な半導体設計に対する高まる需要に応えることを目的として次世代デジタルチップ開発を行う取り組みをっている。さらに米国でも、フロリダ州、インディアナ州、ミシガン州、マサチューセッツ州に研究拠点を構えているほか、日本にも研究拠点を設置することが検討されている状況である。
