日本ヒューレット・パッカード(HPE)は10月7日、認証・認可プラットフォーム「HPE IceWall」のコンテナ環境で利用できる、ユーザー数に応じたライセンス体系「HPE IceWall MFA Flex Container BtoC」を発表した。新ライセンスは、ユーザー数ベースでシステムのスケールアウトを可能にし、認証基盤の運用を柔軟にするという。参考価格は1万ユーザーあたり2680万円(税別・保守別)~。

新ライセンス提供の背景

HPE IceWallはシングルサインオン(SSO)ソリューションとして提供する、認証・認可プラットフォーム。「HPE IceWall MFA」は、Webアプリケーションやクラウドサービスを改修せずに、多要素認証によるSSOを実現する認証・認可し、ミッションクリティカルな要件をはじめ、固有のニーズに柔軟かつ迅速に対応。

ビジネスニーズへの即応性が求められる中、クラウドネイティブ化が進展し、企業のアプリケーション開発・運用は従来の静的なモデルから俊敏性とスケーラビリティを重視した動的なモデルへとシフト。そのため、サービス事業者や企業は、Kubernetesなどのコンテナ基盤を活用することで、サービスを迅速に立ち上げ、需要変動に応じて柔軟にスケールさせる取り組みを進めている。

新ライセンスの概要

一方で、分散型アーキテクチャでセキュリティリスクも複雑化し、多要素認証(MFA)やSSO導入の重要性が増している。新ライセンスのHPE IceWall MFA Flex Container BtoCは、高まりつつあるコンテナ環境に適した認証基盤へのニーズに応えるとともに、長期サポートと商用品質を備えた認証基盤を提供する。開発・サポートをすべて日本国内で行うため、ミッションクリティカルな要件にも迅速に対応できるという。

ユーザー数をベースとする永続ライセンス型のため、HPE IceWallをコンテナ環境で利用するための新しいライセンス体系となる。BtoC向けサービスのコンテナ環境において、主要なKubernetesに対応し、柔軟なスケールアウトを実現するとのことだ。パッケージでは、IceWall MFA(多要素認証によるSSO)に加え、IceWall Federation SAML/OIDC(他システムとの認証連携)など、各オプション機能も追加費用なしで利用できる。

  • 「HPE IceWall MFA Flex Container BtoC」の概要

    「HPE IceWall MFA Flex Container BtoC」の概要

また、オンプレミスからパブリッククラウド、ベアメタルまでのインフラを一元管理できる統合プラットフォーム「HPE Morpheus Enterprise Software」との組み合わせで、アプリケーションのプロビジョニングを自動化し展開速度を最大150倍に向上、さらに分析に基づく最適なリソース配分によりクラウドコストを最大30%の削減を可能としている。