Windows Centralは6月18日(現地時間)、「With Windows 10 circling the drain, Windows 11 sees a long-overdue surge」において、世界市場におけるWindows 11のシェアがまもなくWindows 10のシェアを追い抜く見込みだと伝えた。
Windows 10のサポート終了が迫っており、多くの企業やユーザーがWindows 11への移行を急速に進めていることが原因だと考えられる。
6月にWindows 10のシェアは低下、Windows 11は上昇
Windows Centralのレポートは、Webトラフィック解析サービス「StatCounter」による観測結果をベースとしている。StatCounterの観測では、2025年5月時点のWindowsのバージョン別シェアは、Windows 10が53.19%、Windows 11が43.22%だった。
それが6月には、Windows 10が48.92%に低下し、代わりにWindows 11が47.73%に急上昇した。この傾向が続けば、Windows 11のシェアはあと1か月ほどでWindows 10を追い抜くことになるとのこと。
なお、米国市場におけるバージョン別のシェアはすでに数か月前にWindows 11がWindows 10を追い越しており、2025年5月時点ではWindows 10が43.24%、Windows 11が52.94%だった。また、日本市場における5月時点のシェアはWindows 10が47.1%、Windows 11が50.84%で、こちらもすでにWindows 11が上回っている。
Windows 10サポート終了に向けて移行が加速か
Windows 11は昨年以降で徐々にシェアを伸ばしてきたが、ここにきて一気に増加した背景には、Windows 10のサポート終了が間近に迫っていることが大きく影響していると考えられる。
Microsoftが再三アナウンスしているように、Windows 10のサポートは2025年5月14日で終了し、それ以降は有償の延長サポートに加入しない限りはアップデートが利用できなくなる。セキュリティ修正の提供も終了するため、Windows 10のユーザーは早急に対策を講じる必要がある。
なお、デスクトップOS全体におけるWindowsの世界市場シェアは70.6%で、過去1年間にわたってほぼ横ばいの状況が続いているという。したがって、Windows 10からLinuxなどの他のOSへ移行するケースが増えているという証拠はなく、多くのユーザーはWindowsのアップグレードを選択しているようだ。
10月14日まで残り4カ月弱で、Windows 10と11のシェアはさらに大きく変化するだろう。その間、Microsoftがどんな戦略で移行を加速させるのか、今後の一手が注目を集めている。