Microsoftは6月2日(現地時間)、Windows InsiderプログラムのBetaチャネル向けに「Windows 11 Insider Preview Build 26120.4230(KB5058506)」をリリースした 。このビルドでは、「Quick Machine Recovery」の導入をはじめとする、複数の新機能や機能改善、既知の問題の修正が行われている。

詳細はWindows Insider Blogの次の記事にまとめられている。

リカバリを容易にする「Quick Machine Recovery」

Build 26120.4230で注目すべき新機能は「Quick Machine Recovery」だ。これは、Windowsに何らかの問題が発生して起動できなくなった場合に、Microsoftから直接提供される修復策を自動的に適用することで、素早くPCを回復できるようにする機能である。これにより、ユーザーは手動での操作なしで問題解決が可能となる。

Quick Machine Recoveryを有効にするには、設定アプリ内の「システム」→「回復」セクションに追加された「Quick machine recovery」ページを表示し、トグルをオンに設定すればよい。このページでは、機能のオン/オフの他に、修復策の自動検索のオン/オフや、その検索頻度の調整、再起動のタイミングの指定などが行える。

  • Quick Machine Recoveryの設定ページ

    Quick Machine Recoveryの設定ページ

また、IT管理者はIntuneの設定カタログを通じて、企業内のデバイス群に対するQuick Machine Recovery設定を一括管理できるという。これにより、大規模なシステム障害時の対応を効率化できる。

Build 26120.4230のその他の新機能

このビルドでは、他にもCopilot+ PC向けの「Click to Do」機能の多言語対応が拡充された。具体的には、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語でのインテリジェントなテキスト操作が可能となり、フランス語とスペイン語では「Rewrite」や「Refine」オプションが再導入された。

また、「Phone Link」機能も強化され、Androidデバイスの通知がスタートメニューにアプリごとにグループ化して表示されるようになった。さらに、スタートメニューからワンクリックでAndroidデバイスの画面ミラーリングが可能となった。iPhoneユーザーは、iCloudアプリを通じてスタートメニューから最近同期された写真にアクセスできるようになった。

  • Phone LinkによるiPhoneおよびAndroidデバイスへのアクセス 出典:Windows Insider Blog

    Phone LinkによるiPhoneおよびAndroidデバイスへのアクセス 出典:Windows Insider Blog

設定アプリのホーム画面には、新たに「Device Card」が追加され、プロセッサ、メモリ、ストレージ容量など、PCの主要スペックと使用状況が一目で確認できるようになった。現在のところ、「Device Card」は米国在住者のみ利用可能となっている。

上記の他にも、Build 26120.4230には多くの既知の問題の修正が含まれている。一部の変更については、Windows Updateの「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」のトグルをオンにしている場合にのみ利用可能となる。