Neowinは5月29日(米国時間)、「Windows 11 KB5058405 fails installs with 0xc0000098 as it breaks system CPU power driver - Neowin」において、Windows 11向け5月のセキュリティ更新プログラム(KB5058405)をインストールした一部の環境で回復エラーが発生する可能性があると伝えた。
問題が発生した環境ではACPI.sysにエラーコード「0xc0000098」が発生し、デバイスの修復を求められるという。
主に仮想環境のデバイスに影響
ACPI.sys (Windows ACPI Driver)は、ハードウェアリソースと電源管理を定めたACPI(Advanced Configuration and Power Interface)規格に対応したシステムドライバーで、オペレーティングシステム主導による高度な電源制御を可能にする。
Microsoftの発表によると、5月のセキュリティ更新プログラム(KB5058405)をインストールした一部のWindows 11バージョン22H2および23H2デバイスにおいて、ACPI.sysにエラーコード「0xc0000098」が発生してシステムの起動に失敗するという(参考:「2025 年 5 月 13 日 — KB5058405 (OS ビルド 22621.5335 および 22631.5335) - Microsoft サポート」)。
この問題は少数の物理デバイスでも確認されているが、主に次の仮想環境で発生が確認されたとのことだ。
- Azure Virtual Machines
- Azure Virtual Desktop
- CitrixまたはHyper-Vでホストされているオンプレミスの仮想マシン
家庭向けデバイスのHomeエディションまたはProエディションについては、次のように述べ、影響を受け難いと説明している。
「 仮想マシンはIT環境で使用されることが多いため、HomeエディションおよびProエディションを使用しているWindowsホームユーザーがこの問題に直面する可能性は低いです」
Microsoftは同様の問題が別のファイル名でも発生したという報告を受けたとしており、ACPI.sysが直接の原因ではない可能性を示唆している(参考:「Windows 11, version 23H2 known issues and notifications | Microsoft Learn」)。
回避策
Microsoftはこの不具合に遭遇したAzureの顧客に対し、次の修復手順の実施を推奨している。
また、同社は現在解決に向けて取り組み中であり、近日中に定例外(OOB: Out-of-band)アップデートをリリースする予定としている。