Xiaomiが3nm採用のスマホ向けSoCを開発
Xiaomi(シャオミ)の雷軍 会長 兼 CEOは、同社が独自に開発設計し、TSMCの第2世代3nmプロセスで製造するスマートフォン(スマホ)向けSoC「玄戒O1 (XRING O1)」をまもなく発表することを明らかにしたと、中国のネットメディアである人民報(日本語版)が報じた後、5月22日にXiaomiは新製品発表イベントを開催し、正式にその存在を明らかにした。
第2世代3nmプロセスを採用し、最大動作周波数3.9GHzのArm Cortex-X925×2、3.4GHz動作のCortex-A725×4、1.9GHz動作のCortex-A725×2、1.8GHz動作のCortex-A520×2コアを含む10コアのCPUおよび16コアのArm Immortalis-G925 GPU、第4世代ISP、AI処理性能実現する6コアのNPU(Neural Processing Unit)などを搭載。スマホのベンチマークである「AnTuTu」で300万スコアを達成、全体的なパフォーマンスはQualcomm Snapdragon 8 Gen2 に匹敵するか、それを上回ることが期待されている。
規制の対象外となるスマホSoC
Xiaomiの事情に詳しい関係者によると、このSoCは同社内の設計部門がArmアーキテクチャベースで開発し、TSMCが製造する模様だとロイターが5月16日付けで伝えていた。この開発にはCEO直属の元Qualcomm出身者の指揮のもと、1000人以上が関わったとされる。TSMCが現状、中国からの製造受託を受けていないと見る向きがあるが、TSMCの2025年第1四半期決算を見ると、7%が中国市場向けとなっている。現在の米国の輸出規制は主にAIやエンティティリストの載っている企業(Huaeriなど)向けチップに限られており、スマホ向けをはじめとするコンシューマ分野は影響を受けていない点に注意が必要である。
中国政府が蘭政府に輸出規制解除を要請
中国外務部の発表資料によると、オランダのフェルトカンプ外相が中国に表敬訪問をした5月22日、中国の王毅外相と会談し、両国が貿易やテクノロジーなどの分野で協力し、半導体技術に関する意思疎通を継続することで合意したという。