Cybersecurity Newsは5月12日(現地時間)、「Chrome Crashing on Windows, Android, and macOS; iOS Unaffected」において、Google Chromeのクラッシュの報告がここ1カ月で増加していると報じた。複数のオペレーティングシステムユーザーから問題の報告が寄せられており、環境依存の問題ではないとみられている。

  • Chrome Crashing on Windows、Android、and macOS; iOS Unaffected

    Chrome Crashing on Windows, Android, and macOS; iOS Unaffected

レンダリングエンジンが原因の可能性

この1カ月、RedditにはChromeのクラッシュについて複数の報告が寄せられている。その多くは起動時にクラッシュアラートを表示してプロセスを終了するという報告だが、一部はブラウジング中に突然クラッシュし、エラーメッセージを表示することなく終了したとの報告もある(参考:「crash - Reddit Search!」)。

報告はWindows、macOS、Andoridユーザーから寄せられ、その大部分はmacOSユーザーからとみられている。しかしながら、同じApple製オペレーティングシステムのiOSユーザーからの報告は確認されていない。

この極端な違いから、原因はWebブラウザのレンダリングエンジンにあると推測されている。iOSのChromeはレンダリングエンジンにWebKitを採用しているが、他のオペレーティングではChromiumのBlinkを採用している。

回避策

影響を受けたユーザーには一時的に他のWebブラウザに乗り換えることが推奨されている。Chromeと同じコードベース(Chromium)を避けたい場合は、FirefoxまたはSafariを使用することができる。

Chromeのシェア(約66%)とインターネット人口の推計から、現在のChromeユーザー数は約35億人と推計されており、ユーザーの1%に不具合が発生しただけでも数千万人以上に影響する可能性がある。そのため、Googleにはこうした重大な不具合について、速やかな原因の特定と対策が望まれている。