KDDI、さくらインターネット、ハイレゾは4月11日、GPU需要への対応に向けて共同検討を開始することについて合意し、基本合意書を締結したことを発表した。3社はこの締結に基づき、急速に高まるGPU需要に対する柔軟な対応に向け、安定かつ迅速なGPUの相互利用が可能な体制の構築を目指す。

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基本合意書提携の背景

3社は経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資クラウドプログラムの供給確保計画」について経済産業省から認定を受けており、計算資源を国内のスタートアップやAI開発企業などに提供するなど生成AI開発のための基盤を整備している。3社は今後も高まるGPU需要に対応するため、安定かつ迅速にGPUの利用が可能な体制の構築を目指して締結に至った。

締結を通じて強化する取り組み

3社は顧客ニーズに応えるため、企業間アライアンスを通じたGPUの相互利用および相互送客を推進し、業界全体の成長に寄与することを目指す。兆単位パラメータの大規模生成AIモデルを高速に開発可能な「NVIDIA GB200 NVL72」を導入するKDDIの大阪堺データセンター、さくらインターネットの生成AI向けクラウドサービス「高火力」、ハイレゾのGPUクラウドサービス「GPUSOROBAN」を相互利用する体制を構築する。また、さまざまな用途に応じて最適なGPUを相互利用するためのプラットフォームの提供を検討する。

今後はAIサービスやAIプラットフォームの増加によるGPU需要の増加に備え、用途に応じたGPUを安定的に提供し需要の振れ幅にも対応可能な体制を整えるという。さらに、計算資源を国内のスタートアップやAI開発企業などに提供することで、国内における生成AI開発力強化に寄与し産業競争力強化に貢献する。