市場動向調査会社の仏Yole Groupが発表した赤外線イメージング調査レポートによると、2024年の赤外線イメージセンサ全体の市場規模は11億ドルほどであったという。また、2030年まで年平均成長率(CAGR)5.4%で成長し、2030年には15億ドル規模に成長する見込みで、内訳は短波長赤外(SWIR)がCAGR7.7%の1億200万ドルほど、冷却中赤外(MWIR)がCAGR5.8%の11億7900万ドル、長波長赤外(LWIR)がCAGR2.8%の2億4900万ドルとしている。

赤外線画像処理は厳しい条件下でも長距離の視界を確保でき、中でもMWIRおよびLWIRは、軍事・防衛用途で重要な役割を果たしており、夜間や悪天候、煙やほこりなどの視界が遮られる環境でも、視認性の確保と目標の検出が可能なことから、ドローンや車両を含む陸海空で広く活用されている。また、SWIRは、低コスト化に伴い、消費者および車載での活用が進んでいるという。

  • 2024年と2030年のSWIR、冷却MWIR/LWIRイメージセンサの市場規模

    2024年と2030年のSWIR、冷却MWIR/LWIRイメージセンサの市場規模 (出所:Yole)

ソニーが市場をけん引するSWIRイメージセンサ

赤外線画像市場の成長は、長距離監視システムや半導体およびバッテリー検査におけるSWIRカメラの採用増加によって推進されているほか、無人航空機システム(UAS)対策の用途でも注目を集めている。

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