米Microsoftは3月27日(現地時間)、Windows 11に導入予定の新機能や改善の状況を一元的に把握できる新たなWebサイト「Windows Roadmap」を公開した。
これまでWindows 11に導入予定の新機能は、提供時期や現在の開発状況(開発中、テスト中、提供済みなど)の情報が散在しており、最新情報を把握するのが難しかった。特に新機能のプレビューテストが行われる「Windows Insider Program」のチャネル(Dev、Beta、Canaryなど)はそれぞれ提供速度や安定性が異なり複雑であった。このため、企業ユーザーや多数のWindowsデバイスを管理する大規模組織のIT担当者にとっては混乱の原因となっていた。
Windows Roadmapは、こうした課題を解消し、新機能や改善の提供状況に関する透明性の向上を目的としたものである。これによりIT管理者は、変更への対応や事前準備をより計画的に進めることが可能になる。また一般ユーザーにとっても、関心のある機能の提供時期を把握できる有用な情報源となる。
各機能のカードで、機能概要に加えて、「プラットフォーム」(Copilot+ PC、Windows 11 PC)、「バージョン」(24H2など)、「ステータス」(後述の3種類)、「チャネル」(Dev、Beta、Canary、Retail)、機能に関する追加的な注意事項や制限事項、関連情報へのリンク(Windows Insider Blog記事など)などを確認できる。
ステータスは以下の3つに分類されている。
- In preview(プレビュー): 現在Windows Insider Programでプレビュー中の機能。
- Gradually rolling out(段階的ロールアウト中): 一部のユーザーから提供を開始し、徐々に対象を拡大している機能。
- Generally available(一般提供): テスト段階を完了し、月例の非セキュリティ更新プログラムなどを通じて、対象となるユーザーに提供されている機能。
Microsoftによると、このWebサイトはまだ初期段階であり、現時点ではWindows 11クライアントデバイスのみを対象としている。今後、ユーザーからのフィードバックを反映しながらコンテンツを改善し、対象の拡大(Windowsの他のエディションやデバイスタイプなど)も検討していく考えを示している。