中国の吉利グループ傘下のティア1であるECARX(億咖通科技)が3月6日、フォルクスワーゲン(VW)ならびにVW傘下のチェコSkoda Auto(シュコダ)が主にブラジルならびにインドで販売する車両のデジタルコックピットソリューションの提供に向けて、自社のECU(電子制御ユニット)が採用されたことを発表した。

具体的には、中国SiEngineが開発した7nmプロセス採用のSoC「SE1000」をベースにした第4世代デジタルコックピットコンピューティングプラットフォーム「Antora 1000」を採用したハードウェアと、Android Automotive OSとLinuxをベースとしたモジュール式プラットフォーム「ECARX Cloudpeak」を組み合わせた自動車向けコンピューティングプラットフォームを提供するという。

このECARX Cloudpeakを活用することで、Googleマップ、Googleアシスタント音声コントロール、Google Playストアといった各種Googleが提供するサービスや、Android AutoやApple CarPlayなどのソリューションとの統合、その他の地域のモバイルエコシステムやサービスなどの統合が可能になるとする。

また、これらのプラットフォームのOSとソフトウェアスタックは社内開発としており、これによりGoogle Automotive Servicesをサポートする高品質のユーザーエクスペリエンスをサポートできる、コンパクトで手ごろな価格のエネルギー効率の高いシステムを提供することが可能になるとも説明しており、今後、その他のサービスや詳細についても発表される予定だとしている。

なお、フォルクスワーゲンおよびシュコダでは、最初の車両の発売はブラジルとインドで計画しているが、多数の車両が発売される予定で、ほかの市場でも提供される可能性があるとしている。