Microchip Technologyは2月20日(米国時間)、車載HMI設計者に信頼性の高いタッチ ソリューションを提供するタッチスクリーンコントローラファミリ「ATMXT3072M1/ATMXT2496M1」を発表した。

これらの1チップタッチスクリーンコントローラは最大112個の再構成可能なタッチチャンネル(ウルトラワイド モードでは162個のタッチチャンネル)を備えており、16:9フォーマットで最大20型、7:1フォーマットで最大34型の大型、曲面、自由形状のタッチ ディスプレイをサポートすることが可能。また、オンセル有機EL(OLED)などの大型かつ薄型のディスプレイは、容量性負荷が高く、ディスプレイノイズと強く結合するタッチ電極を組み込んでいるため、タッチの誤検出または検出漏れのリスクが高まるが、これら2製品は、独自のSmart Mutualタッチアクイジション方式およびアルゴリズムを採用する事で、前世代比でSNR(信号/ノイズ比)を最大+15dB向上させることで、こうした課題に対応したとする。

さらに2製品はASIL-AおよびASIL-B規格に準拠するように設計されており、同社のTÜV Rheinland認証済みISO26262機能安全管理システムに従って開発されているとするほか、FMEDA(故障モード影響診断分析)と安全マニュアルも用意されており、顧客がシステムのタッチ機能について効率的かつ経済的な方法で認証を取得できるようサポートできるようになっているともする。

加えて、タッチコントローラのファームウェアは、自動車のメインコンピュータシステムによりアップグレード可能で、SHA-512暗号化ハッシュ関数を実装した統合ファームウェア認証機能を使って検証することができるとするほか、このサイバーセキュリティ機能により、ISO 21434:2021規格に準拠した信頼性の高いOTA(Over-the-Air)アップデートが可能になるとしている。

なお、同社ではATMXT3072M1向けに設計された15.6型ITOタッチセンサを含む開発ツール「EV01S50A開発PCB(プリント基板)」も用意しており、これを使うことで顧客はデバイスをアプリケーション上で簡単に評価およびテストできるようになると同社では説明している。

  • タッチスクリーンコントローラファミリ「ATMXT3072M1/ATMXT2496M1」

    車載タッチスクリーンコントローラファミリ「ATMXT3072M1/ATMXT2496M1」のパッケージならびに適用イメージ (出所:Microchip)