米国商務省が、7月29日付でApplied Materials(AMAT)が米国カリフォルニア州サニーベールに40億ドル(約6000億円)を投じて建設を計画している世界最大級の半導体製造装置の研究開発センター「Equipment and Process Innovation and Commercialization(EPIC)」に対してCHIPS and Science法(CHIPS法)に基づいて申請していた補助金支給に却下したことを伝えたと、事情に詳しい匿名の関係者の話として、米Bloombergが報じている。
CHIPS法に基づく資金提供を希望する半導体関連企業は現在までに670社以上とされているが、商務省担当者によると、提供できるリソースが限られているため、有力な企業からの応募でも断らざるを得ない状態になっているという。
すでに決定済みのIntelやTSMCなどのファウンドリや、一部の特殊なニーズが存在する中小半導体企業、装置・材料メーカー以外の大多数の企業は、補助金の予算が不足しているため少なくともCHIPS法に基づく補助金の支給は難しいと考えられている。商務省は、連邦議会に対してCHIPS法で支給する補助金の増額を要請しているが、米国では、雇用状況の悪化や景気低迷懸念なども出てきており、納税者の中からは反対の声も出てくることが予想される。