パーソナルAIの開発および実用化を行うオルツは6月27日、キャスターと合弁会社「株式会社LUVO」の設立について合弁契約を締結したことを発表した。なお新会社は9月1日に設立予定としている。
代表取締役には狗巻勝博氏が就任し、「生成AIを活用したプロダクト開発およびサービス運用」を事業内容として行う。
合弁事業会社設立の背景
両社は、生成AIを活用したプロダクト開発とサービス運用を目的とする合弁事業の組成に向けて協議・検討を行ってきた。
今回、オルツが持つ深層学習や生成AI、大規模言語モデルを含むAI技術と、キャスターの持つ人材事業に関する知見を組み合わせた「人の生産的労働の向上」の実現を目指した合弁事業を行う基盤として、合弁会社を設立することを決定したという。
キャスターのオペレーション構築力、人的リソースの拡充力と、AI業界の先導者であるオルツのパーソナル人工知能構想を組み合わせることで、両社は、未来の働き方をともに創造する事業を展開し、日本社会の深刻な働き手不足を解決する一助となることを目指す。
事業概要
新会社であるLUVOは、主に「アノテーション事業」「AIエージェント受託開発事業」「AIエージェント派遣事業」という3つの事業を展開する。
アノテーション事業
アノテーションとは、AIに学習をさせるために、画像やテキスト、音声などのデータにタグやメタデータなどの意味情報を付与していく工程を指し、同社のアノテーション事業ではAI開発のための教師データを作成するサービスを提供する。
同社は、個人データでカスタマイズ可能なAIエージェント強化基盤を用意し、アノテーション事業の創発・強化を図りたい構え。
AIエージェント受託開発事業
あらかじめ決められた目標を達成するために行動するコード又はメカニズムのうち、AIを活用することで一定の自律化が図られ、人の代替となり得るAIエージェントの受託開発を行う。
AIエージェント派遣事業
人間が行う業務を支援・代替する社内向けのAIエージェントを開発・派遣する。
将来的には、アノテーション事業を中心に据えて開発を重ねることで、キャスターのリモート人材の活用をさらに加速させ、人の生産的労働が発展する基盤作りを推進していきたい考え。