NECフィールディングは、NECグループ内で「オファリング型マネージメントサービス」「運用サービス」「メンテナンス」などを行っているサポートサービス機能の中核企業。

今回は相模原テクニカルセンターを取材し、ロジスティクスDXの取り組みをレポートする。

  • NECフィールディング相模原テクニカルセンターが入る神奈川県相模原市のGLP ALFALINK相模原2の外観

    NECフィールディング相模原テクニカルセンターが入る神奈川県相模原市のGLP ALFALINK相模原2の外観

保守部品を支える「相模原テクニカルセンター」、物流DXの拠点に

2023年8月に設立された「相模原テクニカルセンター」は、神奈川県相模原市の『GLP ALFALINK相模原』内に居を構えるNECフィールディングのITシステムの保守部品倉庫。

西東京地区、神奈川県内(横浜市、川崎市以外)の顧客に対して、障害発生時に保守部品を提供する「供給倉庫機能」、川崎テクニカルセンターが災害(水害、地震)などで機能が停止した場合に、全国の供給倉庫へ補給用保守部品を供給する「補給倉庫機能(BCP)」、既存品川サプライ倉庫と保守部品倉庫を統合した「サプライ倉庫機能」という3つの機能が備えられた倉庫となっている。

そんなインフラを支えている相模原テクニカルセンターだが、この倉庫の特徴として挙げられるのが「ロジスティクスDX」を推進しているという点だ。

「ロジスティクスDX」とは、AIやIoT、ロボティクスなどといった先端技術を活用し、紙や人手が主体となっている物流業務をデジタル化して、プロセスやビジネスモデルそのものを変革すること。

人手不足が叫ばれる物流業界では、業務効率化・省人化・物流の最適化を実現する取り組みとして、注目されている。

相模原テクニカルセンターでは、「自動倉庫システム(Skypod)」「自動搬送システム(ORV)」という2つのシステムを導入することによって、倉庫業務の自動化や作業負担軽減、安定した作業品質の確保を可能にしているのだという。

Skypodの導入で保守部品の入出庫作業を約8分の1に短縮

まず同センターに導入されているのは、フランスのExotec社が開発した倉庫のピッキング・仕分け作業を自動化・効率化する倉庫自動化システム「Skypod」。

2026年1月から導入されており、このシステムの稼働によって、保守部品の入出庫作業を従来比で約8分の1に短縮することに成功したという。

  • 相模原テクニカルセンターで活用されている「Skypod」

    相模原テクニカルセンターで活用されている「Skypod」

新たに導入された「Skypod」は、ロボット自らがラックを昇降し、対象アイテムを作業者の手元まで搬送する「Goods to Person」方式を採用した3次元高速ピッキングシステム。ラックの昇降、ビンの取り出し、搬送まで、全ての作業をロボットが行うため、ピッカーはステーションにとどまって作業に集中できるという特徴がある。

NECフィールディングの倉庫内では、約1万800ビンのコンテナに対して、15台のロボットが稼働しており、そのロボットたちが保守部品のピッキングと搬送を行っている。

  • ステーションでタブレットを操作する様子

    ステーションでタブレットを操作する様子

入庫・出庫作業は1件につき約13.8秒、1時間につき最大で360件の搬送が行える計算で、同ロボットの導入により、部品の入出庫を自動化することによる作業時間の短縮と、正確な入出庫処理によるヒューマンエラーの低減を実現したという。

自動搬送ロボット「ORV」が単純搬送を自動化

さらに同センターでは、自律走行が可能な自動搬送システム「ORV(Okamura Robot Vehicle)」も導入している。

ORVは、物流施設においてカゴ車を使用した工程間搬送や整列配置の自動化を実現するAIを搭載した自律移動ロボットで、センサで周囲の環境を把握し周辺地図の作成と自己位置推定を行うSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を活用している。

  • 相模原テクニカルセンターで活用されている「ORV(Okamura Robot Vehicle)」

    相模原テクニカルセンターで活用されている「ORV(Okamura Robot Vehicle)」

相模原テクニカルセンターでは、保守部品の保管棚と出荷バースの2点間の単純搬送の自動化によって人手作業工程を削減するために活用されているという。

同ロボットは、相模原テクニカルセンター内を1日に240往復する処理能力を持ち、このロボットの導入により単純作業から作業者を解放することができたそうだ。

  • 相模原テクニカルセンターに導入されているロボット

    相模原テクニカルセンターに導入されているロボット

またこのORVは、タブレットを通じてマップを作成することで、柔軟に走行ルートをカスタマイズすることができるのも特徴で、5月から補給機能が開始したことに伴って、出荷量が増加したことに合わせて、複数拠点を結んだ搬送も実現しているという。

NECフィールディングでは、今後も倉庫の自動化など保守サポートにおけるDXを推進し、障害復旧対応の迅速化とサービス品質の均一化を図っていきたい考え。

また、ロジスティクスにおけるDXも加速し、顧客の事業継続を支援していくとしている。