Microsoftはこのほど、OutlookのデスクトップクライアントにおいてExchange ActiveSync接続が使えない問題が発生していると警告した。この問題はOutlookクライアントのバージョン2401ビルド17231.20182で発生しており、Microsoftでは暫定的な回避策として問題が発生しないバージョンに戻す方法を説明している。

  • バージョン 2401 で Outlook Desktop Exchange ActiveSync接続が動作を停止しました - Microsoft サポート

    バージョン 2401 で Outlook Desktop Exchange ActiveSync接続が動作を停止しました - Microsoft サポート

Outlookのデスクトップクライアントにおける不具合の概要

Exchange ActiveSyncは、送受信したメールや、連絡先、カレンダー、リマインダー、メモなどを、Exchangeサーバを介してデバイス間で同期するためのプロトコル。低帯域幅のネットワークでも利用できるように最適化されており、モバイルデバイスのユーザーはExchange ActiveSyncを利用して特に意識することなく、リアルタイムでの情報の同期が可能となる。

新規でアカウントを登録した場合、Exchange ActiveSyncはデフォルトで有効になっている。これを無効にすると、モバイルデバイスとのメールボックスなどの同期ができなくなる。

Microsoftによれば、デスクトップ版のOutlookクライアントをバージョン2401ビルド17231.20182にアップデートした複数のユーザーから、Exchange ActiveSyncを使った同期を実行すると接続が停止するといった現象の報告が寄せられているという。

暫定的な回避策

本稿執筆時点で、根本的な原因はまだ公表されていない。Microsoftは、暫定的な回避策として、問題が発生しないバージョン2312ビルド17126.20132にダウングレードする方法を紹介している。

ダウングレードを実行するにはコマンドプロンプトによる作業が必要となる。具体的には、管理者権限でコマンドプロンプトを立ち上げ、次の2つのコマンドを実行する。

cd %programfiles%\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun
officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0.17126.20132

ダウングレード後には、またアップグレードが実行されないように、設定で自動更新を無効にしておく必要がある。詳細はMicrosoftのアナウンスを参照いただきたい。

Microsoftは現在、根本的な問題の原因と解消に取り組んでいるとのことだ。