半導体およびディスプレイ産業市場調査会社である中CINNO Researchによると、2023年第3四半期の半導体装置メーカートップ10社の合計売上高は前年同期比9%減、前四半期比3%増の250億ドル超となったという。
トップ10社のうち、日本勢は4社がランクイン
トップのASMLの同四半期の半導体事業売上高は前年同期比24.4%増の約71憶ドルと高い成長率を達成した。2位のAMATは、薄膜成膜(CVD、PVDなど)、イオン注入、エッチング、熱処理、CMP、測定および試験装置など、露光装置を除く半導体プロセスのほぼすべてを一貫して行うことができるのが特徴で、同四半期の売上高は同1.9%減の63億ドルとしている。3位も米国勢のLam Research。エッチング装置、薄膜堆積装置、洗浄装置などを手掛けており、同四半期の売上高は同31.4減と大きく減少している。
4位は日本勢のTELで、コータ・デベロッパ、熱処理装置、ドライエッチング装置、CVD装置、ウェット洗浄装置、検査装置などを手掛けるが、同四半期の売上高は同37.4%減とLam同様の2桁のマイナス成長を記録している。5位のKLAは、欠陥検査、膜厚測定、CD測定、重ね合わせ精度測定などの検査装置を取り揃えており、同四半期の売上高は同10.5%減としている。
ちなみに、この上位5社の半導体事業売上高合計は220億ドルとなっており、これは上位10社の総売り上げの88%を占める規模だという。
6位のSCREENはウェットエッチングや洗浄装置の大手企業。同四半期の売上高は同13.8%増とプラス成長を果たした。7位はASM International(ASMI)で、薄膜成膜装置や拡散酸化装置などを手掛ける。同四半期の売上高は同9.9%増としている8位はアドバンテストで、後工程検査装置の大手。同四半期の売上高は同17.1%減としている。9位はディスコで、ウェハ切断装置の大手。半導体製造プロセス用のさまざまな精密切断、研削、研磨装置を手掛けており、同四半期の売上高は同8.3%減としている。そして10位はTeradyneで、半導体検査向けにウェハレベル検査やデバイスパッケージング検査などを提供している。同四半期の売上高は同13.5%減となっている。 なお、国・地域別でみると、日本メーカーとしては、TEL、SCREEN、アドバンテスト、ディスコの4社がトップ10に名を連ねており、米国勢がAMAT、Lam、KLA、Teradyneの4社、オランダ勢がASML、ASMIの2社と、この3国が上位を占める結果となっている。