thumb_spaceos_01

「Space OS」公開!

2023年10月10日(現地時間)、ドイツのスタートアップ企業Deta社はインターネット向けの新たなOS「Space OS」のα版を発表しました。Data社は、自分の全ての端末でアプリやデータを完全に同期できるクラウドOSであるSpace OSの可能性を探っています。

Space OSは、ユーザがコンピュータのOSを他デバイスと共有できるようにすることで、デスクトップデザインやアプリケーション内データまで、端末環境の全体を共有し、さまざまなデバイスに同期できるようにするというコンセプトで開発が進められています。

Space OSはまだ試験段階にあり、α版として試験運用中であるため、ユーザは無料で試すことができます。また、新たなインターフェースとなる、Webアプリ開発者キットの「SpaceKit 2.0」α版の提供が予定されており、今後の動きが注目されます。

【参考】:Deta Space
【参考】:spaceOS | A Workplace Experience & Community Engagement Platform
【参考】:Introducing Space OS - October 10, 2023 - Space Blog
【参考】:導入 | SpaceOS カスタマーナレッジベース

Space OSの誕生背景

Space OSが誕生した背景を探ってみると、主に次の2つの背景があります。1つ目はユーザのニーズに応えるため、2つ目は開発者の技術的な挑戦に対する情熱です。Space OSはα版が登場したばかりで、これから市場テストを経て、β版、商用版と発展していくでしょう。

このSpace OSによって、私たちは個人として自分専用のクラウドスペースを持つことができ、どこからでも、どの端末からでも自分のクラウドにアクセスできます。AIアシスタントツールの「Teletype」に指示を与えるだけでアプリを開発をしたり、アプリを動かしたりできるようになるでしょう。

では、これからSpace OSが誕生した背景をもう少し詳しく見ていきます。

■ ユーザのニーズに応えるため
WindowsやMacOSなどの主流となっているOSはハードウェアに依存しており、異なる端末間でのデータやアプリの同期が難しい場合があります。また、ユーザは自分のデータをクラウドサービスに預けることに不安や不信感を抱くこともあります。

Space OSは、ユーザが自分のコンピュータ全体を自分のクラウドにできるようにすることで、これらの問題を解決しようとしています。

■ 技術的な挑戦への情熱
Space OSの開発者である「Mustafa Abdelhai」氏は、自分の勉強のために新しいOSを開発することに興味を持ちました。彼は既存のOSに満足せず、自らのビジョンを実現するためには、クラウドサービスからクラウドベースアプリを含めて、すべて最初から構築する必要があると考えたのです。

彼はSpace OSを「コンピュータの未来」と呼んで、ユーザに新しいコンピューティング体験を提供したいと願っています。

Space OSの特徴

Space OSは、Detaというスタートアップ企業が開発したサーバレスプラットフォームの「Deta Space」上に構築されています。Deta Spaceは、個人のデータを保存するための暗号化されたクラウドスペースと、様々なプリケーションを実行するためのバーチャルデバイスという2つの部分から構成されています。

Space OSには、HorizonとTeletypeという2つのユーザインターフェースが含まれています。

Horizon
Space OSの中核となるパーソナルWebのインターフェースです。画像やメモ、リンク、ビデオなどを使用したカスタムに対応しており、Deta Discoveryから個人用アプリを追加できます。また、Cards(カード)と呼ばれる軽量アプリをHorizon上に直接作成することも可能です。

Cardsは、ダイレクトにコーディングすることも、AIアシスタントのTeletypeに指示を与えて作成することもできます。

Teletype
テキストコマンドを対応するコードに変換し、アプリケーションを生成するAIを用いたツールです。直接コーディングを行うか、テキストによる指示で簡単にアプリを開発できます。

Space OSは、ユーザがコンピュータのOSを共有できるようにすることで、デスクトップの配置や背景、アプリケーション内のデータに至るまで、コンピュータ全体を共有し、異なるデバイスに同期できるようにすることを目指しています。

既存のOSとの違い

Space OSには、既存のOSと比べて以下のような違いがあります。Space OSがクラウドに特化したOSであることと、Space OS特有のユニークさが既存OSとの差別化に繋がっていると言えます。

1.クラウド上に構築されたOSであり、このOSを利用することで、どのデバイスからでも自分のコンテンツやアプリケーションにアクセスできるようになります。
2.データは暗号化されたクラウドスペースに保管されるため、データのセキュリティが高まります。
3.Teletypeは、テキストコマンドを対応するコードに変換し、アプリケーションを生成するAIアシスタントです。これらのインターフェースは、アプリケーションの開発やカスタマイズを容易にします。
4.コンピュータのOSを共有できることです。Space OSは、デスクトップの背景からアプリケーション内のデータに至るまで、コンピュータ全体を共有し、異なるデバイスに同期できるようにすることを目指しています。これにより、コラボレーションやコミュニケーションが向上します。

以上がSpace OSの優れた点です。Space OSはインターネットのための新たなオペレーティングシステムとして、既存のOSとは異なる特徴やメリットを提供します。

Space OSのメリットとデメリット

Space OSはクラウド向けのOSです。クラウド環境では様々なメリットを得られる反面、デメリットも存在します。ここではSpace OSのメリットとデメリットについて解説していきます。

Space OSのメリット

Space OSのメリットを挙げると、以下のようになります。クラウド環境特有のメリットに加え、Space OSの独自性によるメリットの相乗と言えます。

▪異なる端末でも同じデスクトップ環境を利用できるため、作業の効率化や継続性が高まります。
▪クラウド上にデータが保存されるため、端末の故障や紛失などによるデータ損失リスクが低減されます。
▪クラウド上にアプリをインストールするため、端末のストレージやメモリの消費が抑えられます。
▪クラウド上にOSを構築するため、OSのアップデートやセキュリティパッチの適用が容易になります。
▪2つのユーザーインターフェース、HorizonやTeletypeを使って、簡単にアプリケーションを作成したり、カスタマイズしたりできます。
▪Deta Discoveryから他のユーザが作成したアプリケーションを利用したり、共有したりできます。

Space OSのデメリット

Space OSのデメリットは、以下の通りです。クラウド環境のデメリットに加え、Space OSと既存OSとの違いによる非互換の懸念が残る点がデメリットになります。

▪Space OSはクラウド上に構築されたOSであり、インターネットに接続できない場合にはデータやアプリケーションにアクセスできません。
▪クラウド上にOSを構築するため、インターネットの速度や安定性に直接影響を受ける可能性があります。
▪既存のOSとの互換性が低く、クラウドに移行できないアプリケーションが残る可能性が否定できません。
▪クラウド上にデータを保存するため、プライバシーやセキュリティの面での不安を完全には払しょくできないかもしれません。
▪Space OSはまだ開発途上のため、市場で十分なテストや評価がされておらず、今後どこまで広がるかが未知数です。

Space OSを試してみよう

Deta社が開発中のクラウドOS、Space OSについて解説しました。Space OSはまだ開発途上であり、α版として試験段階にあります。WindowsやMacOSといった既存のOSと競合することも想定され、今後どのように発展していくかは未知数です。

また、クラウドのデメリットをどう解消していくのか、メリットをいかに最大化していくかが今後の課題です。Space OSをメジャーOSとするためには、多数の技術者と時間と費用が必要です。

しかし、Space OSは私たちのコンピュータOSに対する概念を大きく変え、コンピュータの使い方や仕事のやり方まで変える可能性を秘めています。

Space OS自体はまだ市場でほとんどテストされておらず、市場の評価はまだですが、公式サイトから利用者登録をすることで実際に触れることができます。ぜひ公式サイトにアクセスしてSpace OSを試してみることをおすすめします。