リクルートは9月20日、企業で働く人事担当者 5,048 人を対象に実施した、人材マネジメントをテーマとしたアンケート調査の結果を発表した。集計対象は、5,048人のうち、従業員規模30人以上の企業に勤める2,761人。

「現在実施している採用手法」を聞いたところ、アルムナイ(定年退職者以外の退職者のカムバック採用)ネットワークを通じた採用を実施していると答えた企業は12.3%にとどまる結果となった。

  • ,現在実施している採用手法 引用:リクルート

    現在実施している採用手法 引用:リクルート

次に、アルムナイネットワーク活用と直近1~2年の人材採用の状況の関係を「人員数」と「人材レベル(求める人材要件に合致する人を採用できているか)」という2つの観点で見ると、「人員数」という観点で「十分に採用できている」「ある程度採用できている」と答えた割合は、アルムナイ採用を行っていない企業が31.6%であるのに対し、アルムナイ採用を行っている企業は42.9%となることが分かった。

「人材レベル」の観点では、「十分に採用できている」「ある程度採用できている」と答えた割合は、アルムナイ採用を行っていない企業が24.6%であるのに対し、アルムナイ採用を行っている企業は34.5%と、こちらでも差が表れる結果となった。

  • ,アルムナイネットワークの利用と採用状況(人員数・人材レベル)引用:リクルート

    アルムナイネットワークの利用と採用状況(人員数・人材レベル)引用:リクルート

アルムナイネットワーク構築の現在地に目に向けると、すでに構築に取り組んでいる企業は31.0%で、アルムナイネットワークの構築に取り組んでいない企業のうち、「取り組む予定がある」と答えた企業は11.2%に上った。

加えて、アルムナイネットワークの構築と採用状況の関係にも着目すると、「人員数」という観点で「十分に採用できている」「ある程度採用できている」と答えた割合は、アルムナイネットワーク構築に取り組んでいない企業が30.4%であるのに対し、構築に取り組んでいる企業は43.0%となった。

「人材レベル」の観点では、「十分に採用できている」「ある程度採用できている」と答えた割合は、アルムナイネットワーク構築に取り組んでいない企業が21.8%であるのに対し、構築に取り組んでいる企業は36.6%と、大きく差が開いていることが分かる結果に。

また、企業の設立年数とアルムナイネットワーク構築状況の関係にも注目すると、設立20年以内の企業の方が、設立20年超の企業よりもアルムナイネットワークの構築に取り組んでいる傾向が見られることが判明した。詳しく見ると「5 年以内」が42.6%、「20年超」が28.6%と、14%の差が開いている。