Applied Materials(AMAT)が、同じシリコンバレーにある半導体製造装置メーカーMattson Technologyを営業秘密を盗んだとして裁判所に提訴したと米Bloombergなどが報じている

AMATの訴えでは、MattsonがAMATの幹部技術者17人を引き抜きし、過去14カ月にわたってAMATの半導体製造装置の設計データにアクセスし続けたという。

Mattsonは、米国に本拠を置いてはいるが、2016年に北京に本拠を構えるBeijing E-Town Dragon Semiconductor Industry Investment Centerに買収されている。

そのMattsonは、「この訴状は16か月も前に出されたもので、それ以降、Mattosonを訴えるための裏づける証拠は含まれていなかった。Mattosonでは、社員に以前の勤務先の情報を持ち出すよう要請したことは一度もない」と自社のWebサイト上で公式コメントを出しているほか、「近年、Mattosonの主要技術者や役員クラスの人材がAMATへ転職しており、現在AMATは、元Mattsonの従業員を合計で40名雇用している。カリフォルニア州は、転職を自由にできる州であり、AMATのように転職を妨げるような訴訟は行うべきではない」とも述べている。

米国の半導体業界関係者からは、「この訴訟についてはこれまで米国でも報道されてこなかったが、今回、報道されたということは米国の対中半導体規制を回避し、独自に半導体産業を発展させようとする中国の取り組みに対する懸念の高まりを浮き彫りにしているようだ」との見方がでている。