特許調査分析を専門に行うパテント・リザルトが、半導体製造装置業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「半導体製造装置業界特許資産規模ランキング」を発表した。

対象期間は2021年4月1日から2022年3月末までの1年間で、その間に登録された特許1件ごとに注目度に基づき得点化する「パテントスコア」を算出、それに特許失効までの残存期間を掛け合わせ、企業ごとに合計得点を集計する形でランキング化したという。また注目度の算出には、特許の出願後の審査プロセスなどを記録化した経過情報などを用いたという。

この結果、日本の東京エレクトロン(TEL)がトップとなったという。特許件数でダントツ1位となっており、2位のApplied Materials(AMAT)の倍以上となっている。また、3位はSCREENホールディングス、4位はディスコ、5位KLAとなっている。

  • 半導体製造装置特 許資産規模ランキング2022

    半導体製造装置特 許資産規模ランキング2022 (出所:パテント・リザルト)

パテント・リザルトでは、TELの注目度の高い特許として、「高スループットで処理可能な、小型の塗布、現像装置」や「光を照射する基板処理装置において、光源部の発光状態の安定化を図り、安定した作業を行う方法」などを挙げている。いずれの特許も、中国、米国、韓国、台湾にも出願されている。また、AMATについては、「エネルギーストレージデバイスにリチウム金属を堆積させ、また処理する方法」や「基板上の粒子汚染を増加させず、パージガス・加圧ガスの流量を増加させる装置」などを、SCREENホールディングスについては、「印刷画像の視認性低下を抑制し、かつコーティング層の印刷不良を確認できる固体製剤」や「基板の外周部における処理幅を精密に制御できる基板処理装置」などを、ディスコについては、「耐久性に優れる単結晶ダイヤモンドを安価で短時間に合成する方法」、KLAについては「複雑化、印刷ノードの小型化、メトロロジ入力の増加に対応するリソグラフィシステム」などを注目度の高い特許として挙げている。