NTT Comが提供する「Smart Data Platform for City(SDPF for City)」は3月10日、三井不動産が八重洲二丁目北地区市街地再開発組合の一員として事業を推進している「東京ミッドタウン八重洲」にて、同日より運用を開始することを発表した。

「SDPF for City」は、エレベーターや自動ドアの連携によりビル内を自律走行するロボットの制御などを実現するスマートビルディングプラットフォーム。

同社は東京ミッドタウン八重洲内で、ビル内のさまざまな設備を連携させるスマートビルディングプラットフォーム「SDPF for City」を基盤として、「ビル管理業務を行う複数のロボットの制御」、「ロボットの動きと連携したビル設備の制御」、「顔認証データと連携したビル設備の制御」という3つの機能を提供する。

「ビル管理業務を行う複数のロボットの制御」については、計19台の清掃・運搬などの異なる役割を持った複数メーカー製のロボットを制御し、ロボットの稼働状況や位置情報を把握する。ビル設備と連動させることで、ロボット単独でのエレベーター乗降やセキュリティドアの通過など、人を介さないロボットの自律走行を実現する。

また、非常時には、ロボットが利用者の避難を妨げることのないよう、非常警報と連携することで動作を停止するほか、邪魔にならないスペースに移動させるなどの制御も行う。

「ロボットの動きと連携したビル設備の制御」に関しては、オフィスワーカー向けに、デリバリーロボットがロビーで配達員から商品を受け取り、自律的にセキュリティドアを通りエレベーターに乗ってオフィス内の注文者に直接配達することで、注文者がロビーに来ることなく商品の受け渡しを可能にしている。

「顔認証データと連携したビル設備の制御」に関しては、セキュリティゲートやエレベーター設備、自動ドアが顔認証と連動することにより、入退館の完全なタッチレス化を実現。オフィスワーカーが顔認証機能の搭載されたセキュリティゲートを通過すると、勤務フロア情報がエレベーター設備に連携され、オフィスワーカーはエレベーターのボタンに触れることなく勤務フロアに着床することが可能だという。