シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは12月14日(米国時間)、浜松ホトニクス(浜ホト)が次世代光半導体素子の設計において、シーメンスの集積回路(IC)のパワー、エレクトロマイグレーション、IRドロップ性能のサインオフ解析をより実行し、実装同等に設計されたデザインが実際の製造時に性能と信頼性目標を達成することを確証するソリューション「mPower」をパワーインテグリティ解析環境として採用したことを発表した。

浜松ホトニクスは高性能な光半導体素子を手掛けることで知られており、同社が手がけるフォトダイオード、フォトIC、イメージセンサ、赤外線検出素子、LEDなどといったさまざまな波長(赤外、可視、紫外、X線、高エネルギー)に対応する幅広いラインアップのデバイスは、科学計測や医療から車載などを含む、高性能が求められる幅広い分野で活用されている。

そうした先端科学分野などをはじめとするカスタマからは、高い性能と信頼性が要求されることから、半導体のパワーインテグリティ解析は重要な解析の1つとなっており、mPowerを活用することで、設計初期からの解析が可能となり、電源設計の最適化を通して、半導体の性能と信頼性向上を達成することが可能になると浜松ホトニクスでは説明している。

なお、mPowerについてシーメンスでは、設計初期からサインオフまであらゆる設計フェーズで使用でき、操作性の高い直観的なGUIツールを使用して、高品質と設計の短期間化を両立する妥協のない設計を実現する解析ツールと説明しているほか、IC設計ソリューションのデファクトスタンダードであるCalibre IC設計プラットフォームの一翼であるCalibre RVEデバッグツールとも連携し、トレーサビリティのある設計エビデンスを作成し、信頼性の高い設計フローを実現するとも説明している。