KLAは、最先端のメモリメーカー向けに高い分解能、正確さ、精密かつ高速にアスペクト比の高いデバイスの構造を計測することが可能なX線計測システム「Axion T2000」を発表した。
3D NANDやDRAMの製造では、微細で極めて深い構造のホールやトレンチ、その他の複雑な構造を高精度に形成するためにナノスケールレベルでの制御が必要とされる。同計測システムは、メモリチップの性能に影響を与えうる僅かな形状の異常を検出することが可能で、メモリの生産性向上に寄与すると同社では説明している。
3次元形状を高分解能で計測する透過型X線技術
同計測システムは、独自のX線技術を活用することでメモリデバイス構造のCDや3次元形状を高分解能に計測できるCD-SAXS(小角X線散乱CD計測)システムであり、高フラックスの線源は、メモリの縦構造全体を透過するX線を照射し、メモリ構造の厚みにかかわらず、複雑なデバイス形状の測定を可能にしたという。
広いダイナミックレンジのステージを有しており、多数の入射角の回析像を取得し、情報量豊富な3次元形状に変換することが可能なほか、最新のAcuShapeのアルゴリズムにより、多くの重要なデバイスパラメーターの計測および最終的にメモリチップの機能に影響を与えうる微細な変動の捕捉を可能にしたとしており、インラインで、メモリ製造時の鍵となるプロセスステップの最適化、モニター、制御に必要な寸法計測データを非破壊で提供することが可能だとしている。