提供される6つの主要機能
今回、発表した「Console Developer Edition」で提供する機能は、これまで評価版として無償で提供してきたもので、Console上でクラウド接続用QRコードを生成し、これをエッジデバイスで読み取ることで、クラウドへの接続を容易にする「デバイスプロビジョニング」、センシングアプリケーションやAIモデルを、モデルコンバーターを通してエッジデバイスに実装する「デプロイメント」、使用環境や条件の変化に応じて、AIモデルのためのデータの準備、再学習、イテレーションマネジメント(AIモデルの学習履歴と性能の確認)を行う「モデルリトレーナー」、エッジデバイスの各種操作や、データアップロードの開始や停止、再起動や工場出荷時リセット、モニタリングなどの制御を行う「デバイスコントロール」、エッジデバイスから推論データ、画像データなどの各種データを収集し、後段のシステムに提供する「インサイトモニタリング」、AIモデルの開発やインポート、保管、管理を行う「AIモデルマネジメント」で構成する。
Console Developer Editionの価格は、基本料金として月額7500円、接続デバイス1台ごとに月額2000円、コンバーター利用ごとに課金するモデルコンバーターが1回300円、学習に関して利用時間で課金するモデルリトレーナーが1分ごとに30円となっている。
また、AITRIOSの開発に関する開発ガイドや各種サポート情報などを提供するDeveloper Site、AITRIOSのサービスを購入することができるPortalも提供。さらに、今後は、システムインテグレータの法人顧客先でのシステム構築にかかる作業をサポートするサービスを有償提供する予定だという。
「様々なパートナーのニーズに合わせてサービスを拡充していく。パートナー企業とのコラボレーションにより、ソリューションを開発し、継続的に利益が創出できる事業にしていきたい」と述べた。
なお、顧客側が持つクラウドインフラに、Console Developer Editionをデプロイして利用できるサービスも、数カ月以内に展開する予定も明らかにした。「商用で運用していたり、大規模にカメラを接続して使っていたりする大手企業は、自社のテナントで利用したいという要望がある。また、すでにクラウドを活用したサービスを提供しており、そこにAITRIOSを実装したいというユーザーにもこの機能を提供していくことになる」という。
さらに、ソニーセミコンダクタソリューションズが持つ各種イメージセンサーや、他社のセンサーなどもAITRIOSに対応させる予定であり、これにより、さらに幅広くDXを促進し、社会課題の解決につなげることができるようになるという。