SEMIによると、2022年の半導体前工程製造装置(ファブ装置)への投資額は前年比20%増の1090億ドルとなり、2021年に記録した過去最高値を更新する見通しだという。また、2023年も旺盛な投資が続き、過去最高を更新することが見込まれるという。

  • 半導体前工程製造装置(ファブ装置)への投資額推移

    半導体前工程製造装置(ファブ装置)への投資額(単位:10億ドル)の推移 (出所:SEMI、2022年6月)

地域・国別の投資額トップは台湾

2022年の投資額を地域・国別に見ると、台湾が前年比52%増の340億ドルでトップ。2位は同7%増の255億ドルで韓国、3位は同14%減の170億ドルで中国となることが予測されている。

また、欧州/中東はこうした上位地域と比較すると少額だが、同地域では過去最高となる93億ドル(同176%増)となることが予測されるほか、北米も同19%増となることが予想されるという。

加えて、台湾、韓国、東南アジアは、2023年も過去最高値を更新する見込みのほか、北米も同13%増の93億ドルを記録、4番手の市場となる見込みだとする。

ファブの生産能力は前年比8%増に

半導体ファブ生産能力は、2021年の前年比7%増に続き、2022年も同8%増を拡張が続く見通しで、2023年も同6%増となる見込みだという。

ファブの生産能力が前回、前年比8%増を記録したのは2010年であったが、その時は200mmウェハ換算で月産1600万枚。一方、2023年にはこれが月産2900万枚にまで引き上げられる見通しだという。

なお、2022年の設備投資の85%以上を占めるのが、158のファブ/ラインの生産能力拡張で、この比率は2023年に83%と若干減少し、129のファブ/ラインの拡張が予測されているという。

また、2022年ならびに2023年の設備投資額の約53%をファウンドリが占める見込みのほか、メモリが2022年に33%、2023年に34%ほどを占める見込みとなっており、生産能力の増加についても、この2分野が大半を担う見込みである。