STマイクロエレクトロニクスは、優れた安定性と長いバッテリ駆動時間が求められるアプリケーション向けに、最大200mAの電流供給能力を備えた低ドロップアウト(LDO)レギュレータ「LD56020」を発表した。
同製品は1.1V~5.5Vの電源電圧で動作し、低コスト、低いドロップアウト電圧(全負荷時に最大190mV)、低静止電流(軽負荷時に最大25μA)を特徴としているため、モバイル機器やビジョンセンサ、ワイヤレスモジュールに最適だとしている。
静止時電流については、外部のイネーブルピンを介しコントロールロジックによってレギュレータをスタンバイモードにすることで、消費電流を0.1μA未満まで低減可能だという。
また、90dBの電源電圧除去比(1kHz、20mA時)を備え、出力ノイズを8.8μVrms(10Hz~100kHz)に抑えるため、低電圧デジタル回路にクリーンな電源を供給できるともしている。
さらに、短絡電流フォールドバックや減電圧ロックアウト(UVLO)などの保護機能が搭載されており、システム・エラー発生時の過剰な消費電流を防止する上、過熱保護機能と内部放電パスも備えているとする。
入出力端子にはそれぞれ小型セラミックコンデンサを使用しているほか、0.65mm×0.65mmの小型チップスケールパッケージ(CSP)で提供されるため、部品点数の削減に加えて基板面積への影響が少ない小型実装を実現したとのことだ。
なお、LD56020はすでに量産が開始されており、単価は1000個購入時で約0.14ドルとしている。