システム半導体 - 第4次産業革命に不可欠な半導体競争力を確保

市場調査会社OMDIAによると、非メモリ・システム半導体の2025年における市場規模は4773億ドルで、半導体メモリの市場規模2205億ドル(予測)の2倍以上となるという。これらの分野ではCPUはIntel、GPUはNVIDIA、SoCはQualcommがそれぞれ覇権を握っている。

そのほか、システムLSIは、スマート家電、スマートカー、スマートファクトリーなど既存産業の高度化や、AI、IoT、軍事・防衛、ロボット、スマートシティ、バイオなど多様な新産業の発展を牽引するために必要となることから、そうした分野での発展を目指し、SamsungのシステムLSI事業は、ファブレス、デザインハウス、パッケージング、テストなどシステム半導体エコシステム全体の成長を導くものとなることが期待されるとしている。

そのため、Samsungとしては、高性能/低電力アプリケーションプロセッサや5G/6G通信モデムといった超高速通信半導体に注力し、韓国内におけるファブレス・システムLSI関連エコシステムの構築に向けた支援を行っていくとする。また、自社の主要システムLSI事業のうち、モバイルSoC、イメージセンサなど、先行する企業との差は大きいと認めつつも、投資と研究開発を通じて技術の差を縮める努力をしていくともする。例えばイメージセンサの場合、2022年のSamsungの売上シェアは24.9%の見通しで、1位のソニーは40%台と予測され、今後、この差を縮めていくとしている。一方の5Gモデムでは、業界で初めて開発した経緯もあることから、今後も業界最高や業界初といった領域の拡大を目指すとする。

ファウンドリ - 先端プロセス中心の技術開発・投資で市場を開拓

TSMCに次ぐ業界2位のポジションにあるファウンドリ事業、従来になかった差別化された次世代プロセス技術を開発/適用し、3nmプロセス以下の製品の早期量産を図っていくとするほか、次世代パッケージ技術として演算チップとメモリが一緒に搭載された3D-ICプロセスを開発することで、飛躍の足場とするとしている。