SCSKは3月31日、総務省関東総合通信局よりローカル5G無線局免許を取得し、基地局機能や通信コア、MEC(Multi-access Edge Computing)など、ローカル5Gの主要機能をソフトウェアで独自に構築したことを発表した。オールインワン型のローカル5G基地局のプロトタイプを開発する。

ここでいうオールインワンとは、通信に必要な基地局機能や通信コアだけでなく、5Gアプリケーションを構築するMECも含めた構成をとり、ローカル5Gの利用において求められる主要な機能を一体型で実現するものだ。

同社が開発する環境は、ローカル5G専用の機器を必要とせず、汎用的なIAサーバ上への構築を可能とする。また、オールインワン型でありながら、一部のコンポーネントをクラウドと組み合わせて利用できるなど柔軟に対応する。

  • オールインワン型ローカル5Gの構成イメージ

さらに、通信コアへの通信監視機能の組み込みなどのカスタマイズやMEC上への5Gアプリケーションの構築も対応できるという。

同社は今後、コンテナ技術や仮想マシン、仮想スイッチなどの仮想化技術を取り入れ、基地局シェアリング設備をはじめとするさまざまな5G関連ハードウェアとの相互接続性を、ローカル5G環境にて検証する。

また、マイクロソフトが提供するHoloLensをはじめとするさまざまなHMD(Head Mounted Display)を用い、リモートでの作業支援、教育支援、コミュニケーション支援がお紺セルXRアプリなど、ローカル5Gに有効なアプリケーションの開発を進めていく考えだ。