トレードワルツとアビームコンサルティングは3月28日、4月1日より、商社、メーカー、物流業界などの企業を対象とした貿易分野のデジタル化において協業を開始することを発表した。共同で貿易業務のデジタル化のためのロードマップ策定、業務改革、最適なデジタルテクノロジーの選定・導入・運用まで、一貫した支援サービスを提供する。

アビームコンサルティングは、商社、メーカー、物流業界など、貿易分野に携わるあらゆる業界における貿易業務の知見を生かし、トレードワルツの貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz」を活用し、デジタル化戦略策定からサービス導入までをトータルで支援する。

例えば、貿易事務業務において入力データの変更が1カ所生じると、貿易業務に関わる複数社が各社個別に手作業でデータ修正業務を行う必要がある。しかし、貿易業務がデジタル化されることで、入力データの変更が生じた際は、複数企業間で修正されたデータが即座に連携されるようになる。従来の手作業から解放されることで、作業ミスの防止や業務効率化につながる。

世界中の貿易業務において、個社・業態ごとのシステム化は進んでいる一方、それぞれが独立した状態であることから、企業や業態をまたぐ情報連携はFAXや電子メールなど書面による手続きが中心で、貿易にかかるサプライチェーン全体の効率化の実現が課題だという。

アビームコンサルティング 執行役員 商社ビジネスユニット長 宇津木斉史氏は「サービス提供事業者・サービス利用事業双方の立場で支援し、これまでに成しえなかった貿易業界全体のデジタル化、エコシステム化に向け尽力する」とコメントしている。