TrendForceによると、新型コロナの影響により、スマートフォン、サーバー、PC、家電製品など、多くのエンドユーザーデバイスでサプライチェーンの混乱を避けることを目的に、例えばPCメーカーでは10週以上と、比較的メモリの在庫を抱えるようになっており、その結果、ほとんどのDRAMファブでは2021年第4四半期の出荷が減少し、DRAM価格の見積もりも下落傾向となったという。その結果、同四半期のDRAM市場は前四半期比5.8%減の250億3000万ドルにとどまったという。

2022年第1四半期は、需要のオフシーズンであり、購買側の在庫は依然として横ばいであることから、その在庫の削減が優先され、全体的な購買の勢いは依然として低迷する見込みだという。そのため、同四半期のDRAM価格は、前四半期と比べ大きな下落圧力がかかると予想され、DRAM市場は全体的に下落する可能性があるとする。

なお、2021年第4四半期における市場1位のSamsung Electronicsと同3位のMicron Technologyの売上高は、エンドユーザーの需要が低迷したため、それぞれ前四半期比9%と同8%減となった。一方、同2位のSK Hynixは、出荷基準期間が比較的長かったため、売上高が増加したが、その分、2022年第1四半期は減少する見込みである。

  • DRAM市場

    2021年第4四半期自社ブランドDRAMサプライヤ売上高ランキング (出所:TrendForce)