ひとり情シス協会は2月10日、従業員50名から500名までの独立系、大手企業グループ会社系の日本国内の中堅中小企業を対象に「ひとり情シス実態調査」と「中堅企業IT投資動向調査」を実施。その分析結果に関する説明会をスプラッシュトップとの共催セミナーの中で開催した。

同調査は昨年の12月13日~12月31日に、インターネット調査およびスポンサー企業データベースパネル調査により、従業員50名から500名までの独立系、大手企業グループ系中堅企業のITの意思決定に関与する人を対象に行い、1,846名から回答を得た。

同協会によると、「ひとり情シス」とは、中堅中小企業において社内の情報システムを一人で担当している状態を指すという。国内には約4万社存在し、情シス担当がいないゼロ情シスも企業も14万社あるという。

ただ最近は、コロナ禍でテレワークを行う必要性もでてきているので、情シス担当者を増員していこうという動きがみられ、「ひとり情シス実態調査」の中では、58%の企業が増員を検討している。

  • ひとり情シス、ゼロ情シスはIT要員を増加する動きが加速

ひとり情シス協会 事務局 清水博氏

ひとり情シス協会 事務局 清水博氏によると、この背景には、働き方改革の中で残業ができない、改正労働施策総合推進法の影響、BCP、リモートワークの準備などの影響があるという。

ただ、IT人材不足により、7割の企業の採用が難航しており、パートナーを積極的に活用する計画が増えているという。パートナー活用の希望の多い業務としては、プロジェクト管理(50.9%)、BCP構築(48.8%)、ITインフラ(34.6%)、プログラム開発(32.6%)、クライアント管理(31.5%)があるという。

  • IT人材の不足により、パートナーを積極的に活用する計画が増えている

また、テレワークに関する調査では、実施企業は19.8%となり、中堅企業IT投資動向調査の25.4%と比べ、ひとり情シス企業のほうが5.6%低い。

  • ひとり情シス企業のほうが5.6%低い

清水氏によると、ひとり情シス企業はテレワークに限らず、サーバの仮想化、クラウドの利用率も低く、テレワークが実施できない理由としては、セキュリティの不安(67%)、ネットワーク環境整備(56%)、PC・周辺機器の未調達(45%)が上位に来るという。

テレワークの実施日数は、週に1日が38.5%、週2日が23.6%と6割以上が週2日以内だという。

  • テレワークの実施日数

週3日以上テレワークを実施する上での壁として、社内システムがリモートで使えない、ビジネスプロセスがITにすべて対応していない、オンラインコラボレーションへの対応不備、ペーパーレス化未実施、生産性低下への危惧などがあるという。

  • テレワークの3つの壁

そこで同協会では、これらの壁を超えるための参考として、10人のリアルなひとり情シスの経験談やアドバイスが書かれている「ひとり情シス列伝」の配布を2月14日から開始している。

  • 「ひとり情シス列伝」