2022年の年頭にあたり、SCSK代表取締役 執行役員 社長 最高執行責任者の谷原徹氏は同社の役職員に対し、以下のように年頭挨拶を行った。

皆さん、新年あけましておめでとうございます。

昨年は新型コロナウィルスが猛威を振るい、1年の間に3回の緊急事態宣言が発出されるなど、一昨年に続き、新型コロナウィルスに翻弄された一年でありました。 当社は中期経営計画の2年目として、3つの基本戦略「事業革新」「DX事業化」「人財投資」について、さまざまな施策を着実に実行してきました。「事業革新」では、ものづくり革新としての「S-Cred+」の活用や分室革新でのサービスマネージャの育成。「DX事業化」では、4つの重点領域における共創テーマの事業化への挑戦。「人財投資」では、人材の高度化に向けたさまざまな施策の実行や、地方拠点を含めた人材拡充も順調に進めてきました。

今年も新型コロナウィルスによるさまざまな影響は続くでしょう。一方、企業は事業構造の転換や生産性の向上につながる投資の優先度を高めています。コロナ禍が長期化するなか、ビジネスのあらゆる場面でデジタル化は加速しており、我々のお客様も、アフター・コロナを見越して、今まさにデジタル化によるビジネス変革を求めています。 このような状況であるからこそ、「お客様と向き合い、お客様の声なき声を聴く」ということを徹底して実践していきましょう。お客様が何を求めているのか、そのお客様の先にあるお客様、あるいは社会が何を求めているのかを、しっかりと見極めることが必要です。従来のシステムを納品するという「アウトプット・結果」視点から、お客様の目線に立って、自分たちが提供するシステムやサービスが、お客様や社会にどのような価値を生み出しているのか、「アウトカム・成果・本質的な価値」をしっかりと捉え、最大化させることが、長期的な事業成長を考えるうえで重要です。社会が必要とする新しい価値を創出することで、社会と共に持続的に発展し、社会になくてはならない企業になること。これが私たちの成長戦略である「サステナビリティ経営」です。

中期経営計画の最終年度となる2022年は、今まで以上にお客様とのコミュニケーションが重要であり、お客様との接点である現場力が試される年となるでしょう。その現場力を支え、事業成長の主体となるのは社員の皆さんです。あえて高い目標を掲げて、目標を実現すべく果敢に取り組むことで、自らの意識を変え、行動を変えていきましょう。今まで以上に広い視野で、かつ勇気を持って、新たな価値創出に向けた挑戦を繰り返してください。挑戦と失敗を繰り返し、失敗から学ぶことでさらに前進する、失敗を恐れることなく、失敗を認める企業風土を醸成していきましょう。

ビジネス環境は常に変化し続けています。現状に満足することなく、継続して変革に挑んでいかねばなりません。合併からこれまでの10年を振り返り、これからの10年にどう活かしていくのかを突き詰めなければなりません。これからの10年が、当社が社会と共に持続的に成長しつづける企業になれるかどうかの正念場です。これからが我々の第二の創業、創成期となるよう、変化に挑みつづけましょう。