CollaboGate Japanは11月29日、PFUと共同で実施したオフィス機器のセキュアなIoTサービスに関する実証実験の結果を発表した。

昨今、世界においてはハードウェアとソフトウェアの融合を推進する企業が各業界のビジネスをリードしており、今後はあらゆるハードウェアが知能化していくと予想される。その一方で、これまでハードウェアの分野において世界で優位的な地位を得ていた日本の企業は、ハードとソフトの融合やエッジ・インテリジェンス、セキュアなデータ利活用といった成長のキードライバーを既存ビジネスに取り込むことが課題だという。

CollaboGate Japanはこうした課題を抱える日本企業に対して、キードライバーの提供を目的に、誰でも簡単にセキュアなIoTサービスを実現できる開発者向けIoTプラットフォームとして「UNiD」をオープンソースで開発し実証実験を進めてきた。同プラットフォームは開発者がエッジとクラウドとの安全な双方向通信を構築できるプラットフォームだ。

今回はPFUとオフィス機器のセキュアなIoTサービスの実現に向けた実証実験を実施したという。PFUのドキュメントスキャナーにCollaboGate Japanの「UNiD EDGE SDK」を導入して、スキャナー機器が自律的に鍵および証明書の管理を行い、モバイルやクラウドとエンド・ツー・エンドで認証・認可および暗号化通信を行うシステムの技術実現性を検証したとのことだ。

  • スキャナー機器からクラウド上に資料を転送するイメージ

同システムにより、サービス提供者が機密性の高い個人情報やスキャンデータを一切保有することなく、ユーザーが安全にスキャンしたデータを指定したクラウド・ストレージに保存可能であることが確認できたとしている。