コンカーとSansanは11月18日、Sansanが提供する法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」と、コンカーの経費精算・管理クラウド「Concur Expense」との機能連携の開始を発表した。Sansanの名刺情報をConcur Expenseに連携し、接待交際費の同席者情報の正確性・信頼性を担保することで、不正な経費利用を防ぎ、ガバナンスの強化につなげる。

  • 「Concur Expense」と「Sansan」が連携

同連携により、名刺情報がConcur Expense上に取り込まれ、経費精算申請時に「同席者情報」として検索、登録が可能になった。

Concur Expenseはこれまで、接待交際費の同席者情報については経費申請者が手入力で行う必要があり、人的ミスによる誤入力の可能性に加え、同席者情報の信頼性を経費承認者が見極めるための情報が十分でないこともあった。

正確な人物情報である名刺情報を同席者情報として利用することで、申請時の誤入力を防ぐとともに、経費承認者は信頼性が担保されたデータをもとに承認が可能になり、不正精算の未然防止につながるとしている。

また、名刺情報から連携された正確なデータを元に、取引先に対する交際費の分析を実現することが可能になった。取引先の会社名や氏名といった分析の軸となる情報に正確なデータを活用することで、過剰な接待費などの不正を効率的に検出することができ、不正な接待交際費利用の抑制につなげる。

  • 接待先会社別の分析 イメージ画面

  • 接待相手別の分析 イメージ画面

コンカーが日本企業の財務幹部を対象に実施した経費精算における不正に関する調査によると、経費精算申請において7割以上が不正のリスクを感じており、中でも接待交際費の不正に危機感を抱いていることが分かった。

また、特に不正を見落としやすいと感じる費目は接待交際費(33%)が挙げられている。一般的に、接待交際費の処理には同席者情報が必要だが、そのチェックは経費承認者の判断で行われていることが多く、正確性や信頼性を担保することが難しいものとなっている。