キヤノンITソリューションズは9月9日、製造業における外観検査・非破壊検査に特化したAI検査プラットフォーム「Visual Insight Station」の提供を発表した。同社は同プラットフォームの提供を通じて、AI検査システムの開発から運用までのワンストップ支援を目指す。

同プラットフォームは、高解像度カメラで撮像した物体表面の微小な欠陥をAIを用いて検出する外観検査や、CT装置で撮像した物体内部の微小な欠陥を検出する非破壊検査を自動化することができる。

  • AI検査システムの実現性検証から本番運用まで、「Visual Insight Station」をベースに進める

同プラットフォームは、「AI学習アプリケーション」「AI検査アプリケーション」「AI推論エンジン」の3つのソフトウェアコンポーネントをベースとして、ユーザーの運用に沿ったシステムを構築する。

「AI学習アプリケーション」は、ユーザーの認識対象物に特化したAIモデルを学習することができる。簡単な画面操作でAIモデルを学習し、性能を評価する。ユーザーが追加学習を行って、AIモデルを進化させて検査対象の追加や検査環境の変化にも対応できる。

「AI検査アプリケーション」は、ユーザーの認識対象物に最適なAIモデルとパラメータを選定することが可能。AI学習アプリケーションで生成したAIモデルをロードし、複数枚の画像に対して画面上で推論結果を解析する機能を提供する。

「AI推論エンジン」は検査システムのエンジンであり、AI学習アプリケーションで生成したAIモデルをロードし、入力された画像に対してAI推論を実行する機能を提供する。

また、カメラや照明などの撮像機器を組み合わせることで、ユーザーの運用にマッチしたAI検査システムを柔軟に構築できる。プラットフォームのライセンス価格は300万円からで、導入の要件により価格は異なる。

  • 「Visual Insight Station」の活用例