Samsung Electronicsは5月18日、3種類のDDR5 DRAM DIMM用の電源管理IC(PMIC)「S2FPD01/S2FPD02/S2FPC01」を開発し、サンプル出荷を始めたことを発表した。

PS2FPD01とS2FPD02は、エンタープライズサーバに最適なパフォーマンスを提供するPMICで、S2FPD01は、低密度のモジュール用に、S2FPD02は高密度モジュール用にそれぞれ設計されているという。また、S2FPC01は、デスクトップまたはラップトップPC向けだという。

S2FPD01ならびにS2FPD02には、出力電圧を効率的に調整する独自の設計方式であるハイブリッドゲートドライバ(Hybrid Gate Driver)を適用し、電力効率を91%まで向上させたという。

またS2FPC01は、低消費電力の90nmプロセスを適用することで、チップ面積を減らしたという。

DDR4 DRAMではPMICをマザーボード上に搭載していたが、DDR5 DRAMではPMICをDRAMモジュール基板に直接搭載することで、電源を安定して高速供給することができ、メモリのパフォーマンス向上と同時に、誤作動を最小限に抑えることができると同社では説明している。

さらに、独自の設計技術である「非同期2相電圧降下制御回路(Asynchronous based dual phase buck control scheme)」を適用することで、電圧の変化をリアルタイムで検出し、出力電圧を一定に保つことも可能にしたとするほか、制御方式として、パルス幅およびパルス周波数変調方式の両方を備え、モード切替時の遅延や誤動作を防ぐことを可能としたとしており、これらの技術により、従来、電圧を一定に維持するために搭載していた積層セラミックコンデンサ(MLCC)の使用量を減らすことができるともしている。

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