NTTドコモと、NTTテクノクロスは、自動車などの窓ガラス越しでも会話を可能にする「ウインドウスルー会話装置」を2020年11月24日より販売することを発表した。

  • 「ウインドウスルー会話装置」

    「ウインドウスルー会話装置」

新型コロナウイルスの感染防止の観点から、互いに隔離された環境でのコミュニケーション需要が高まっており、飛沫感染などのリスクを抑えるため、ドライブスルーなどでは窓を完全に閉めた状態で会話することが望ましい。しかし、密閉することで音が伝わりづらくなり、互いの声を聞き取りづらくなることが課題であった。同製品は、閉めた状態の窓ガラスやアクリル板に機器を押し当てることでスムーズな会話を実現できるとしている。

同装置は、NTTメディアインテリジェンス研究所が開発した音が重なって聞こえるエコー状態や、エコーがループして過大な音が発生するハウリング状態の発生を防ぐ技術であるエコーキャンセラを用い、人の声のみを抽出する「ウインドウトーク技術」を搭載した受話器型の機器。

閉めた状態の窓ガラスやアクリル板に機器を押し当てながら話すと、内蔵のエキサイター(振動素子)がガラスやアクリル板を振動させ、声を相手に伝えることができ、相手の声は機器内蔵のマイク(振動ピックアップ)により集音し、イヤホンマイクで聞くことができるとしている。

  • 利用イメージ

    「ウインドウスルー会話装置」の利用イメージ

通信回線や通信機器との接続は不要のほか、単三電池2本で10時間程度連続利用できるため、電源供給を気にすることなく、持ち運びの利用や急に必要になった時の利用にも対応できるという。そのため、接客だけでなく、ドライブスルー方式の外来診療(PCR検査など)や介護、医療現場における面談への活用が可能であるとしている。

なお、NTTドコモは法人や利用シーンに合わせたカスタマイズ販売を担当し、NTTテクノクロスは1台から法人・個人への販売を担当するとしており、価格については取り扱い店舗や販売形態によって異なるため、各社への問い合わせをしてもらいたいとしている。