MicrosoftのWindows Updateはこのところ、提供後に不具合が発生するという状況が続いている。2020年5月のアップデートも例外ではなかったようだ。Microsoftは5月23日(米国時間)、「May 12, 2020—KB4556799 (OS Builds 18362.836 and 18363.836)」において、2020年5月に提供を開始したWindows 10向けのアップデートKB4556799に不具合があったこと、まだ確認できていないがそれ以外の不具合報告が出ていることは認識している、といった内容を伝えた。Microsoftは問題解決に取り組んでおり、今後、修正アップデートを提供すると見られる。

  • May 12、2020—KB4556799 (OS Builds 18362.836 and 18363.836)

    May 12, 2020—KB4556799 (OS Builds 18362.836 and 18363.836)

KB4556799はもともと、次のような問題を解決するアップデートとして提供されたもの。

  • Microsoft EdgeおよびInternet Explorerを利用する際のセキュリティを向上させるアップデート
  • マウス、キーボード、スタイラスなどの入力デバイスを使用する際のセキュリティを向上させるアップデート
  • ユーザー名とパスワードを検証するためのアップデート
  • Microsoft Xbox使用時のセキュリティを向上させるためのアップデート
  • Windowsで基本的な操作を行うときのセキュリティを向上させるアップデート
  • ファイルの保存および管理に関するアップデート
  • Microsoft Officeプロダクトを使う際のセキュリティを向上させるアップデート

Microsoftは現在、KB4556799に関して次の2つの問題を認識していると説明している。

  • KB4556799を適用したユーザーからさまざまな不具合が報告されている。現在のところ、広い範囲に影響をもたらすような不具合は確認されていないが、今後もフィードバックを調査しこの状況に対応していく。
  • ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)LTEモデムを搭載したWindows 10デバイスにこのアップデートを適用するとインターネットに接続できなくなることが確認されている。この問題に関しては現在問題解決に取り組んでおり、今後のリリースでアップデートを提供する予定。

報告されている問題のうち、WWAN LTEモデムを搭載したPCがインターネットに接続できなくなる問題に関しては、Microsoftも問題と認識していることから注意が必要。該当するPCを使っている場合は問題が修正されるまでWindows Updateの適用を見送るか、適用して問題が発生してしまった場合には差し戻すことが望まれる。