Volterraは11月5日、分散型クラウドソリューションの活用を可能にする3種類のSaaSベースのコンポーネントを開発し、日本を含めた世界中のアーリーアダプタと協力して評価を進めていることを明らかにした。
同社が今回明らかにしたのは「VoltStack」、「VoltMesh」、「Volterra Console」の3製品。Volterra Consoleが分散型アプリケーションの導入と運用を行うためのマネジメント・コンソール、いわゆるダッシュボードで、基本ソリューションという扱いで、これを活用することで、エンドツーエンドのトラブルの監視や、CPU利用率、遅延状況などを可視化することができるようになる。
VoltStackは、導入したアプリケーション向けにインフラの管理などを行うためのツールで、アプリのマネジメントやアップグレードのほか、複数のパブリッククラウドを連携させたり、ルーティング機能やファイアウォール機能などを提供するという。
そしてVoltMeshは複数のクラウドとエッジ間における高性能ネットワーキングとゼロトラスト・セキュリティを提供するツールとなっており、説明を行った同社COOのDaniel Hua氏は「マイクロサービスが活用されるようになると、アプリとの通信はゼロトラストで考えなければいけない。そうした管理をVoltMeshが担うことで、カスタマはセキュリティを意識せずに、アプリの使い勝手の向上などに注力することができるようになる」という。
また、現状PoCやベータサービスといった段階のため、明確などのサービスに対して、どの程度の価格か、といったプライスリストは公開していないが、正式なサービスインのタイミングまでに、それぞれの機能の提供の仕方やそのための費用はどの程度なのか、といったものを決めていくとしている。
実際の商用サービス開始としては2020年の早いタイミングを想定しているという。日本でもサービスプロバイダのほか、自動車、製造業といったメーカーやコンビニチェーンなどの小売業など、幅広い産業分野での水面下でのサービス利用に向けた取り組みが進められているとしており、人手が足りない状況で、今後、人員の拡充などを進め、本格商用展開後の日本市場でのさらなる成長を目指したいとしている。