半導体および装置材料市場調査会社会社である米VLSI researchは、1988年以降毎年実施している半導体製造装置サプライヤの顧客満足度調査の2019年版(ランキング順位速報)を発表した。
世界中の半導体製造装置ユーザー(半導体工場エンジニアなど)に、「サプライヤの実力」、「顧客サービス」、「装置性能」などの質問に回答してもらった結果を10点満点で評価し、9点以上に最高評価の星5つ、8点以上に星4つ、7点以上に星3つといった形でクラス分けしたもので、今回の発表では、総合点で7点以上を獲得した大手装置メーカー10社と専門企業(売り上げ規模が比較的小さな中小企業)6社のランキング順位が公表された。
それによると、顧客満足度の高い装置メーカー(大手企業)の上位10社の中に日本企業は4社がランクインしたという。
順位としては、2位にアドバンテスト(得点9.23、ランク5つ星)、6位に東京エレクトロン(得点7.83、ランク3つ星半)、7位に国際電気(得点7.75、ランク星3つ半)、10位に日立ハイテクノロジーズ(得点7.29、ランク星3つ)となっている。また、専門企業のランキングには日本企業は入っていなかった。
上位10社はいずれも、「顧客との提携」「サプライヤの信頼性」「サプライヤの推薦度合い」の項目で概して高い得点を得ており、顧客は、自分たちが受けているサポートやサービス、長期的な将来見通しについてのサプライヤの理解度を重視する傾向にある。その中で顧客がサプライヤに対してもっとも要求している項目は、もっと知識のある人材、コスト低減、装置の信頼性の向上などとなっており、半導体プロセス技術が複雑化する一方で、装置メーカーに対するサプライヤサイドからの期待は高まる一方のようである。